63 歳の女性。開口困難を主訴として来院した。2 年前から大開口時に右側耳前部に雑音を認めていたが、3 日前から口が開け…

D問題 第64問

63 歳の女性。開口困難を主訴として来院した。2 年前から大開口時に右側耳前部に雑音を認めていたが、3 日前から口が開けづらくなったという。顔面に圧痛部位はないが、開口時に下顎が右側に偏位する。初診時のエックス線画像(別冊No. 24A)とMRI(別冊No. 24B)を別に示す。適切な治療法はどれか。2 つ選べ。

歯科医師 2025年(令和7年) 第64問の図(1/2)歯科医師 2025年(令和7年) 第64問の図(2/2)
正答 (3)(5)
正答は (3)と(5)。 【見るところ】 パノラマ(A)では、両側の下顎頭の形に大きな変形はないと読めます。MRI のプロトン密度強調矢状断像(B)では、右側の関節円板が閉口時に下顎頭の前方にあり、開口時も前方に残ったまま下顎頭の上に戻っていません。下顎頭の前方への動きも小さくなっています。左側は閉口・開口とも円板が正常の位置にあります。 2年前からの大開口時の右側の雑音(クリック)は、復位を伴う関節円板前方転位を示していました。3日前から開口が困難になり、開口時に下顎が患側(右側)へ偏位するのは、円板が戻らなくなった復位を伴わない関節円板前方転位(クローズドロック)の典型です。発症から日が浅いので、徒手で下顎を動かして円板の位置を戻すマニピュレーションや、上関節腔を洗浄して癒着や炎症の物質を除き、円板の動きを回復させる関節腔内洗浄療法(パンピング・マニピュレーションなど)が適しています。
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【ほかの選択肢】 (1) 顎関節制動術  顎関節の習慣性脱臼で、下顎頭が前方へ出すぎないように制限する手術 誤り (2) 筋突起切除術  筋突起の過形成による開口障害に行う手術 誤り (4) 咀嚼筋ストレッチ  咀嚼筋の痛み・こわばりによる開口制限に行う。この症例は顔面に圧痛がなく、円板による制限が原因 誤り

出典:2025年(令和7年) 歯科医師国家試験 問64(厚生労働省 公表)出典元ページ

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