痛みや発熱が起こる仕組み及び解熱鎮痛薬の働きに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
主な医薬品とその作用 第66問
痛みや発熱が起こる仕組み及び解熱鎮痛薬の働きに関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a プロスタグランジンは、病気や外傷があるときに活発に産生されるようになり、体の各部位で発生した痛みが脳へ伝わる際に、そのシグナルを増幅することで痛みの感覚を強めている。b プロスタグランジンは、脳の下部にある体温を調節する部位(温熱中枢)に作用して、体温を通常より低く維持するように調節する。c 解熱鎮痛成分によりプロスタグランジンの産生が抑制されると、腎血流量が減少するため、腎機能に障害がある場合、その症状を悪化させる可能性がある。d プロスタグランジンの作用が解熱鎮痛成分によって妨げられると、胃酸分泌が低下するとともに胃壁の血流量が増加して、胃粘膜障害を起こしやすくなる。
- (1)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (2)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (3)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (4)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
- (5)a: 誤 b: 誤 c: 誤 d: 誤
正答 (3)
正答は (3)。(a)(c)が正しく、(b)(d)が誤りです。
【まずプロスタグランジンの働きを整理します】
プロスタグランジンは、病気や外傷があるときに活発に産生される物質で、次の三つの働きを持っています。解熱鎮痛薬の作用と副作用は、すべてここから説明できます。
痛みの増幅 …… 痛みのシグナルを増幅し、痛みの感覚を強める
発熱 …… 体温を通常より高く維持するように調節する
胃粘膜の保護 …… 胃酸分泌を調節し、胃壁の血流量を増やす
解熱鎮痛成分は、このプロスタグランジンの産生を抑えます。したがって、痛みと熱は抑えられますが、同時に胃粘膜の保護も失われることになります。
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【(a)正しい ―― 痛みの増幅】
上の一つ目の働きそのままですので、正しい記述です。
【(b)が誤り ―― 「低く」ではなく「高く」です】
プロスタグランジンは、脳の下部にある体温を調節する部位(温熱中枢)に作用して、体温を通常より高く維持するように調節します。これが発熱の仕組みです。「低く維持する」のであれば、産生を抑える解熱鎮痛薬が熱を下げる理屈が立ちません。論理が逆になっていないか、という目で読むと確実に見抜けます。
【(c)正しい ―― 腎臓への影響】
解熱鎮痛成分によりプロスタグランジンの産生が抑制されると、腎血流量が減少します。そのため、腎機能に障害がある場合には、その症状を悪化させる可能性があります。問65のイブプロフェンの腎障害と同じ話です。
【(d)が誤り ―― 胃への影響が逆です】
プロスタグランジンの作用が妨げられると、胃酸分泌が増加するとともに胃壁の血流量が低下して、胃粘膜障害を起こしやすくなります。設問は「胃酸分泌が低下」「血流量が増加」と二か所とも逆に書かれています。解熱鎮痛薬を空腹時に避け、なるべく食後に服用するよう助言するのは、この理由によります。
出典:登録販売者試験 令和3年度(愛媛県 公表問題)出典元ページ
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