妊婦及び授乳婦と医薬品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…
医薬品に共通する特性と基本的な知識 第31問
妊婦及び授乳婦と医薬品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a 一般用医薬品は、多くの場合、妊婦が使用した場合における安全性に関する評価が困難であるため、添付文書において、妊婦の使用については「相談すること」としているものが多い。b ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。c 妊娠の有無やその可能性については、購入者にとって他人に知られたくない場合もあることから、一般用医薬品の販売等において専門家が情報提供を行う際には、十分に配慮することが必要である。d 授乳婦が使用した医薬品の成分が乳汁中に移行することはないため、母乳を介して乳児が医薬品の成分を摂取することはない。
- (1)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
- (2)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (3)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 正
- (4)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
- (5)a: 正 b: 正 c: 正 d: 誤
正答 (5)
正答は (5)。誤っているのは(d)だけです。
【(a)正しい ―― 多くは「相談すること」】
一般用医薬品は、多くの場合、妊婦が使用した場合における安全性に関する評価が困難です。妊婦を対象とした試験を行うわけにいかないからです。
そのため、添付文書では妊婦の使用について「相談すること」としているものが多くなっています。「使用してはいけない」と言い切れるだけの根拠もないが、安全とも言えない、という状態を表した書き方です。
【(b)正しい ―― ビタミンAと先天異常】
ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると、胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされています。
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ビタミンは体によいものという印象がありますが、脂溶性ビタミンは体内に蓄積しやすく、過剰摂取による害があります。ビタミンA、D、E、Kが脂溶性で、なかでもAとDの過剰症はよく問われます。
【(c)正しい ―― 妊娠の有無には配慮を】
妊娠の有無やその可能性は、他人に知られたくない場合があります。情報提供を行う際には十分な配慮が必要です。
店頭での確認は必要なことですが、周囲に聞こえる声で尋ねてよいということにはなりません。実務上も大切な視点です。
【(d)が誤り ―― 乳汁中に移行する】
授乳婦が使用した医薬品の成分の一部が乳汁中に移行することが知られています。「移行することはない」とする設問は誤りです。
移行量は通常は極めて少ないものの、乳児に副作用を引き起こすことがあるため、母乳を与える女性が使用を避けるべき医薬品や、使用の際は授乳を避けるべき医薬品があります。
添付文書の「してはいけないこと」に「授乳中の人は本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること」と記載される成分の例としては、次のものが挙げられます。
ジフェンヒドラミン塩酸塩 乳児に昏睡を生じるおそれ
アミノフィリン水和物、テオフィリン 乳児に神経過敏を起こすことがある
ロートエキス 乳児に頻脈を起こすおそれ、母乳が出にくくなることがある
センノシド、センナ、ダイオウ 乳児に下痢を起こすおそれ
【胎盤関門について】
胎児は、誕生するまでの間、母体との間に胎盤を通じたつながりがあり、胎盤関門によって母体から胎児への物質の移行がある程度制限されます。ただし、どの程度医薬品の成分の胎児への移行が防御されるかは、未解明のことも多いとされています。関門があるから安全、とは言えない点に注意してください。
出典:登録販売者試験 令和6年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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