鎮暈薬(乗物酔い防止薬)に含まれている成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。…
主な医薬品とその作用 第67問
鎮暈薬(乗物酔い防止薬)に含まれている成分に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。a 眠気を促す作用があるため、乗物の運転操作をするときは、抗コリン成分を含む乗物酔い防止薬の使用を控える必要がある。b ジフェニドール塩酸塩は、抗ヒスタミン成分と共通する類似の薬理作用を示し、海外では制吐薬やめまいの治療薬として使われてきた。c メクリジン塩酸塩は、他の抗ヒスタミン成分と比べて作用が現れるのが早く、持続時間が長いため、乗物酔い防止薬に配合されることが多い。d スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、抗ヒスタミン成分と比べて作用の持続時間が長い。
- (1)(a、b)
- (2)(a、d)
- (3)(b、c)
- (4)(c、d)
正答 (1)
正答は (1)。正しいのは(a)と(b)です。
【(a)正しい ―― 抗コリン成分でも眠くなる】
抗コリン成分には、眠気を促す作用があります。そのため、乗物の運転操作をするときは、抗コリン成分を含む乗物酔い防止薬の使用を控える必要があります。
乗物酔い防止薬の注意として「眠気」を思い浮かべるとき、抗ヒスタミン成分だけを連想しがちですが、抗コリン成分でも眠気は生じます。抗コリン成分では、ほかに散瞳による目のかすみ、異常なまぶしさ、口渇も現れることがあり、いずれも運転操作には不都合です。
【(b)正しい ―― ジフェニドール塩酸塩】
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ジフェニドール塩酸塩は、内耳にある前庭と脳を結ぶ神経(前庭神経)の調節作用のほか、内耳への血流を改善する成分です。
そのうえで手引きは、抗ヒスタミン成分と共通する類似の薬理作用を示し、日本では専ら抗めまい成分として用いられているが、海外では制吐薬やめまいの治療薬として使われてきたと説明しています。設問はこの記述に沿っており、正しいと判断できます。
副作用としては、頭痛、排尿困難、眠気、散瞳による異常なまぶしさ、口渇などがあります。排尿困難の症状がある人や、緑内障の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがあるため、使用前に相談が必要です。
【(c)が誤り ―― メクリジンは作用が現れるのが遅い】
メクリジン塩酸塩は、他の抗ヒスタミン成分と比べて、作用が現れるのが遅く、持続時間が長いことから、乗物酔い防止薬に配合されることが多い成分です。設問は「早く」としており誤りです。
乗物に乗る前に飲んでおく薬ですから、効きはゆっくりでも長く続くほうが都合がよい、と考えれば納得できます。
【(d)が誤り ―― スコポラミンは持続時間が短い】
スコポラミン臭化水素酸塩水和物は、消化管からよく吸収され、他の抗コリン成分に比べて脳内に移行しやすいものの、肝臓で速やかに代謝されるため、抗ヒスタミン成分等と比べて作用の持続時間は短いとされています。設問は「長い」としており誤りです。
【持続時間の対比】
メクリジン塩酸塩 作用が現れるのが遅く、持続時間が長い
スコポラミン臭化水素酸塩水和物 脳内に移行しやすいが、持続時間は短い
この2成分は、持続時間を入れ替えて出題されるのが定番です。メクリジンは長い、スコポラミンは短いと、対にして覚えてください。
なお、乗物酔い防止薬には3歳未満の乳幼児向けの製品はありません。乗物酔いが起こることはまれであるためで、3歳未満の乳幼児が乗物で移動中に機嫌が悪くなるような場合には、気圧変化による耳の痛みなど、他の要因が考えられます。この点も繰り返し問われます。
出典:登録販売者試験 令和6年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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