鎮咳去痰薬とその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…
主な医薬品とその作用 第69問
鎮咳去痰薬とその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a ジプロフィリンは、自律神経系を介して気管支の平滑筋を弛緩させ、気管支を拡張させる。b ノスカピンは、麻薬性鎮咳成分とも呼ばれ、長期連用や大量摂取によって多幸感が現れることがあり、薬物依存につながるおそれがある。c カルボシステインは、痰の中の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減少させる。d トラネキサム酸は、気道の炎症を和らげることを目的として配合されている。
- (1)a: 正 b: 正 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 誤
- (4)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
- (5)a: 誤 b: 誤 c: 正 d: 正
正答 (5)
正答は (5)。正しいのは(c)と(d)です。
【(a)が誤り ―― 自律神経系を介さない】
ジプロフィリンはキサンチン系成分で、自律神経系を介さずに気管支の平滑筋に直接作用して弛緩させ、気管支を拡張させます。「自律神経系を介して」としている設問は誤りです。
ここは頻出の言い換えポイントです。気管支拡張成分には2つの系統があり、働き方が違います。
アドレナリン作動成分(メチルエフェドリン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩水和物、メトキシフェナミン塩酸塩など) 交感神経系を刺激して気管支を拡張する
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キサンチン系成分(ジプロフィリン、テオフィリンなど) 自律神経系を介さずに気管支平滑筋に直接作用する
キサンチン系成分は、中枢神経系を興奮させる作用も示すため、甲状腺機能障害またはてんかんの診断を受けた人では、症状の悪化を招くおそれがあります。使用前に相談が必要です。
【(b)が誤り ―― ノスカピンは非麻薬性】
ノスカピンは非麻薬性の鎮咳成分です。麻薬性鎮咳成分ではありません。
麻薬性鎮咳成分 コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩
非麻薬性鎮咳成分 ノスカピン、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物、チペピジンヒベンズ酸塩
設問が述べる「長期連用や大量摂取によって多幸感が現れ、薬物依存につながるおそれ」は、コデインリン酸塩水和物とジヒドロコデインリン酸塩についての記述です。これらは12歳未満の小児には使用禁忌であり、胃腸の運動を低下させるため便秘を生じること、母乳に移行することもあわせて覚えてください。
【(c)正しい ―― カルボシステイン】
カルボシステインは、痰の中の粘性タンパク質を溶解・低分子化して粘性を減少させます。加えて、粘液成分の含量比を調整して痰の切れをよくする作用もあります。
去痰成分の働き方を整理しておきましょう。
気道の分泌を促す グアイフェネシン、グアヤコールスルホン酸カリウム、クレゾールスルホン酸カリウム
粘性タンパク質を溶解・低分子化する エチルシステイン塩酸塩、メチルシステイン塩酸塩、カルボシステイン
複数の作用をもつ ブロムヘキシン塩酸塩(分泌促進、溶解低分子化、線毛運動促進)
【(d)正しい ―― トラネキサム酸は抗炎症】
トラネキサム酸は、気道の炎症を和らげることを目的として配合されます。
ただし、凝固した血液を溶解されにくくする働きがあるため、血栓のある人(脳血栓、心筋梗塞、血栓性静脈炎等)や、血栓を起こすおそれのある人では、使用する前に治療を行っている医師等に相談が必要です。この注意点まで含めて覚えてください。
出典:登録販売者試験 令和6年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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