C型肝炎訴訟に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。…

医薬品に共通する特性と基本的な知識 第39問

C型肝炎訴訟に関する次の記述について、( )の中に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。出産や手術での大量出血などの際に特定の( a )製剤や血液凝固第Ⅸ因子製剤の投与を受けたことにより、C型肝炎ウイルスに感染したことに対する損害賠償訴訟である。( b )を被告として、5つの地裁で提訴されたが、判決は( b )が責任を負うべき期間等について判断が分かれていた。このような中、C型肝炎ウイルス感染者の早期・一律救済の要請にこたえるべく、2008年1月に( c )(平成20年法律第2号)が制定、施行された。

正答 (1)
正答は (1)。 C型肝炎訴訟は、医薬品等に関わる主な訴訟のひとつで、比較的新しい事例です。 【(a)は「フィブリノゲン」】 出産や手術での大量出血などの際に、特定のフィブリノゲン製剤や血液凝固第9因子製剤の投与を受けたことにより、C型肝炎ウイルスに感染したことに対する損害賠償訴訟です。 フィブリノゲンは、血液を固めるための材料となる血漿タンパク質です。第2章で学ぶ止血の仕組みでは、フィブリノゲンが傷口で重合して線維状のフィブリンとなり、血餅をつくると説明されます。大量出血の際に、この材料を補充する目的で使われていました。
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選択肢のアルブミンは、血液の浸透圧を保持する働きや、ホルモンや医薬品の成分と複合体を形成して運搬する働きをもつ血漿タンパク質で、止血とは役割が異なります。 なお、HIV訴訟が「血液凝固因子製剤」であったのに対し、C型肝炎訴訟は「フィブリノゲン製剤および血液凝固第9因子製剤」です。どちらも血液製剤ですが、名称を取り違えないようにしてください。 【(b)は「国及び製薬企業」】 国および製薬企業を被告として、5つの地裁で提訴されました。 判決は、国および製薬企業が責任を負うべき期間等について判断が分かれていました。同じ事案でも、裁判所によって結論が異なっていた、ということです。 【(c)は「特別措置法」】 そのような中、C型肝炎ウイルス感染者の早期・一律救済の要請にこたえるべく、2008年1月に特別措置法(平成20年法律第2号)が制定、施行されました。 正式には、特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第9因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法といいます。 選択肢の医薬品副作用被害救済基金法は、1979年(昭和54年)にサリドマイド訴訟・スモン訴訟を契機として制定されたもので、時期も内容もまったく異なります。 【和解に向けた取り組み】 2008年1月の特別措置法の制定・施行を受け、国では、この法律に基づく給付金の支給の仕組みに沿って、C型肝炎ウイルス感染者の早期・一律救済に向けた取り組みが進められています。 また、この訴訟を契機として、医薬品の副作用による健康被害の再発防止に向けた取り組みとして、医薬品等行政評価・監視委員会が設置されました。 医薬品等行政評価・監視委員会は、医薬品、医療機器等の安全性の確保や、これらの使用による保健衛生上の危害の発生・拡大への対応の在り方を審議・調査し、必要な意見または勧告を行うための第三者組織です。C型肝炎訴訟の和解を踏まえた仕組みですので、セットで覚えてください。 【年号の整理】 主な訴訟に関する年号は、次のように並べて覚えると混乱しません。 1979年  医薬品副作用被害救済制度の創設(サリドマイド訴訟・スモン訴訟が契機) 1996年  緊急輸入制度の創設を内容とする改正薬事法の成立(HIV訴訟が契機) 2002年  生物由来製品の安全対策強化、感染等被害救済制度の創設につながる改正(CJD訴訟が契機) 2008年  C型肝炎救済特別措置法の制定・施行 いずれも、被害が起きてから制度が整えられたという順序です。制度は、失われた健康の代償として作られてきた、ということを心に留めておいてください。

出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ

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