口腔に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。…
人体の働きと医薬品 第41問
口腔に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。a 舌の表面には、舌乳頭という無数の小さな突起があり、味覚を感知する部位である味蕾が分布している。b 歯冠の表面はエナメル質で覆われ、体で最も硬い部分となっている。c 唾液は味覚の形成に関与しない。d 唾液によって口腔内はpHがほぼ中性に保たれ、アルカリによる歯の齲蝕を防いでいる。
- (1)(a、b)
- (2)(a、c)
- (3)(b、d)
- (4)(c、d)
正答 (1)
正答は (1)。正しいのは(a)と(b)です。
【(a)正しい ―― 舌乳頭と味蕾】
舌の表面には、舌乳頭という無数の小さな突起があり、味覚を感知する部位である味蕾が分布しています。
舌乳頭 舌の表面の小さな突起
味蕾 味覚を感知する部位
「乳頭」が突起の形、「味蕾」がその中にある味のセンサー、と位置関係で覚えてください。
【(b)正しい ―― エナメル質は体で最も硬い】
歯冠の表面はエナメル質で覆われ、体で最も硬い部分となっています。
歯の構造を確認しておきましょう。
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歯冠 歯槽骨から露出している部分。表面はエナメル質で覆われる
歯根 歯槽骨の中に埋没している部分
象牙質 エナメル質の下にある硬い骨状の組織。神経や血管が通る歯髄を取り囲む。エナメル質が傷つくと、象牙質に外界の刺激が伝わり、歯がしみる
歯髄 象牙質の内側。神経や血管が通る
歯根膜 歯と歯槽骨の間を結ぶ。歯周組織の一部
歯の齲蝕(むし歯)が象牙質に達すると、しみるような痛みを感じるのは、この構造のためです。
【(c)が誤り ―― 唾液は味覚に関与する】
唾液は、味覚の形成にも重要な役割を果たしています。「関与しない」とする設問は誤りです。
唾液の働きは多岐にわたります。
デンプンをデキストリンや麦芽糖に分解する(プチアリン、唾液アミラーゼ)
食物を湿潤させて、かみ砕きやすくし、飲み込みやすくする
味覚の形成に重要な役割を果たす
口腔粘膜の保護・洗浄、殺菌作用(リゾチーム等の酵素による)
口腔内の酸性度(ピーエイチ)をほぼ中性に保つ
乾いた舌では味を感じにくい、という経験からも理解できるはずです。
【(d)が誤り ―― 防いでいるのは酸による齲蝕】
唾液によって口腔内は酸性度がほぼ中性に保たれ、酸による歯の齲蝕を防いでいます。「アルカリによる」とする設問は誤りです。
歯を溶かすのは酸です。口の中の細菌が糖を分解して酸を作り、それがエナメル質を溶かすことで齲蝕が生じます。唾液には、その酸を中和する働きがあるのです。
食後に唾液がたくさん出るのは、この防御のためだと考えると、仕組みが腑に落ちるでしょう。
出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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