消化器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…
人体の働きと医薬品 第42問
消化器系に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a 食道の上端と下端にある括約筋は、胃の内容物が食道や咽頭に逆流しないように防いでいる。b タンパク質がペプシノーゲンによって半消化された状態をペプトンという。c 小腸は栄養分の吸収に重要な器官であるため、内壁の表面積を大きくする構造を持つ。d 膵臓は、炭水化物、タンパク質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っている。
- (1)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (2)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (3)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
- (4)a: 誤 b: 誤 c: 正 d: 正
- (5)a: 正 b: 正 c: 正 d: 誤
正答 (2)
正答は (2)。誤っているのは(b)だけです。
【(a)正しい ―― 食道の括約筋】
食道の上端と下端にある括約筋は、胃の内容物が食道や咽頭に逆流しないように防いでいます。
この括約筋が弛緩すると、胃液が食道に逆流して胸やけの原因になります。制酸薬の適応にもつながる知識です。
食道については、ほかに次の点を押さえてください。
喉もとから上腹部のみぞおち近くまで続く、直径1から2センチメートルの管状の器官
消化液の分泌腺はない
嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのではなく、食道の運動によるもの
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【(b)が誤り ―― ペプシノーゲンではなくペプシン】
タンパク質がペプシンによって半消化された状態をペプトンといいます。ペプシノーゲンではありません。
胃での消化の流れを確認しましょう。
胃酸(胃腺から分泌される塩酸)が、ペプシノーゲンをペプシンに変える
ペプシンがタンパク質を消化する
タンパク質が半消化された状態がペプトン
ペプシノーゲンは、まだ働かない状態の前駆体です。胃酸によって活性化されて初めてペプシンになります。この「ゲン」が付くほうが前駆体というパターンは、止血のフィブリノゲンとフィブリンの関係と同じです。
なお、胃酸には、胃内を強酸性に保って、内容物が腐敗や発酵を起こさないようにする働きもあります。また、胃粘液に含まれる成分は、小腸におけるビタミンB12の吸収に重要な役割を果たしています。この点も出題されます。
【(c)正しい ―― 小腸の吸収面積】
小腸は栄養分の吸収に重要な器官であるため、内壁の表面積を大きくする構造を持っています。
具体的には、小腸のうち十二指腸に続く部分の内壁には、輪状のひだがあり、その粘膜表面は絨毛(柔突起ともいう)に覆われてビロード状になっています。絨毛を構成する細胞の表面には、さらに微絨毛が密生して吸収効率を高めています。
輪状のひだ → 絨毛 → 微絨毛
三段構えで表面積を稼いでいる、という構造です。
【(d)正しい ―― 膵臓はすべての酵素を供給】
膵臓は、炭水化物、タンパク質、脂質のそれぞれを消化するすべての酵素の供給を担っています。
膵液アミラーゼ(膵液デンプン分解酵素) 炭水化物
トリプシノーゲン(腸内でトリプシンに活性化) タンパク質
リパーゼ 脂質
膵臓はこのほか、膵液を十二指腸へ分泌する外分泌腺であると同時に、血糖値を調節するホルモン(インスリン、グルカゴン)等を血液中に分泌する内分泌腺でもあります。
また、膵液は、弱アルカリ性で、胃で酸性となった内容物を中和するのに重要です。この点も併せて押さえておいてください。
出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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