次のうち、胃腸鎮痛鎮痙薬に含まれている抗コリン成分として、正しいものの組合せはどれか。…
主な医薬品とその作用 第85問
次のうち、胃腸鎮痛鎮痙薬に含まれている抗コリン成分として、正しいものの組合せはどれか。a メチルベナクチジウム臭化物b ジサイクロミン塩酸塩c パパベリン塩酸塩d アミノ安息香酸エチル
- (1)(a、b)
- (2)(a、c)
- (3)(b、d)
- (4)(c、d)
正答 (1)
正答は (1)。抗コリン成分はメチルベナクチジウム臭化物とジサイクロミン塩酸塩です。
【抗コリン成分とは】
胃腸鎮痛鎮痙薬に配合される抗コリン成分は、副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンと受容体の結合を妨げることにより、胃痛、腹痛、さしこみを鎮め(鎮痛鎮痙)、また、胃酸過多や胸やけに対する効果も期待して用いられます。
主な抗コリン成分は次のとおりです。
メチルベナクチジウム臭化物
ブチルスコポラミン臭化物
メチルオクタトロピン臭化物
ジサイクロミン塩酸塩
オキシフェンサイクリミン塩酸塩
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チキジウム臭化物
ロートエキス(ロートコンという生薬のエキス)
「〜臭化物」「〜塩酸塩」で終わるこれらの成分名は、まとめて覚えておくほかありません。
【抗コリン成分の共通の注意】
抗コリン成分は、その作用が消化管に限定されません。そのため、次の副作用が現れることがあります。
散瞳による目のかすみ、異常なまぶしさ
顔のほてり、頭痛、眠気、口渇、便秘、排尿困難
したがって、排尿困難の症状がある人、心臓病または緑内障の診断を受けた人は、使用する前に相談が必要です。また、服用後は、乗物または機械類の運転操作を避ける必要があります。
メチルオクタトロピン臭化物は、乳汁中に移行することが知られています
ロートエキスは、母乳中に移行して乳児の脈が速くなるおそれがあり、母乳が出にくくなることもあります
ブチルスコポラミン臭化物は、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることがあります
【(c)パパベリン塩酸塩 ―― 抗コリン成分ではない】
パパベリン塩酸塩は、消化管の平滑筋に直接働いて胃腸の痙攣を鎮める作用を示します。抗コリン成分と異なり、胃液分泌を抑える作用はありません。
ただし、抗コリン成分と同様に、眼圧を上昇させる作用を示すため、緑内障の診断を受けた人では、症状の悪化を招くおそれがあり、使用する前に相談が必要です。
「抗コリン成分ではないが、眼圧上昇の注意は同じ」という、やや紛らわしい成分です。
【(d)アミノ安息香酸エチル ―― 局所麻酔成分】
アミノ安息香酸エチルは局所麻酔成分で、消化管の粘膜および平滑筋に対する麻酔作用によって、鎮痛鎮痙の効果を示します。
メトヘモグロビン血症を起こすおそれがあるため、6歳未満の小児への使用は避ける
6歳未満という数字は、他の年齢制限(15歳未満、12歳未満)と混同しやすいので注意してください。
同じく局所麻酔成分のオキセサゼインは、局所麻酔作用のほか、胃液分泌を抑える作用もあるとされ、胃腸鎮痛鎮痙薬と制酸薬の両方の目的で配合される唯一の成分です。妊婦または妊娠していると思われる女性、15歳未満の小児は使用しないこととされています。
【胃腸鎮痛鎮痙薬の受診勧奨】
痛みが次第に強くなる、痛む場所が変わる・移動するといった場合には、急性腹症(胃腸穿孔、腸閉塞、虫垂炎、胆嚢炎、胆管閉塞、膵臓炎等)の可能性があり、安易に鎮痛鎮痙薬を使用してはいけません。
また、血が混じった便が出た場合や、下痢を伴わずに腹痛が繰り返し現れる場合も、受診が必要です。
出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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