次の表は、ある点眼薬に含まれている成分の一覧である。…
主な医薬品とその作用 第90問
次の表は、ある点眼薬に含まれている成分の一覧である。100 mL中ナファゾリン塩酸塩 3 mgイプシロン-アミノカプロン酸 1,000 mgグリチルリチン酸二カリウム 100 mgクロルフェニラミンマレイン酸塩 30 mgピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6) 50 mgこの点眼薬の成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a ナファゾリン塩酸塩などのアドレナリン作動成分は、緑内障と診断された人では、眼圧の上昇をまねき、緑内障を悪化させるおそれがある。b イプシロン-アミノカプロン酸は、炎症の原因となる物質の生成を抑える作用を示し、目の炎症を改善する効果を期待して配合されている。c クロルフェニラミンマレイン酸塩は、細菌感染(ブドウ球菌や連鎖球菌)による結膜炎やものもらい(麦粒腫)、眼瞼炎などの化膿性の症状の改善を目的として配合されている。d ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)は、炎症を生じた眼粘膜の組織修復を促す作用を期待して配合されている。
- (1)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
- (4)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (5)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
正答 (4)
正答は (4)。a と b が正しい記述です。
なお、この設問は成分一覧の表が続けて印刷されており、量の区切りが読み取りにくくなっています。ピリドキシン塩酸塩はビタミンB6です。
【(a)正しい ―― アドレナリン作動成分と緑内障】
ナファゾリン塩酸塩などのアドレナリン作動成分は、緑内障と診断された人では、眼圧の上昇をまねき、緑内障を悪化させるおそれがあります。
点眼薬に配合されるアドレナリン作動成分(ナファゾリン塩酸塩、テトラヒドロゾリン塩酸塩等)は、結膜を通っている血管を収縮させて、目の充血を除去することを目的としています。
解説の続きをみる続きを閉じる
注意点は2つあります。まず、連用又は頻回に使用すると、かえって充血を招くことがあるという点。問78の点鼻薬と同じ現象です。そして、高血圧、心臓病の診断を受けた人でも注意が必要という点です。
【(b)正しい ―― イプシロン・アミノカプロン酸】
イプシロン・アミノカプロン酸は、炎症の原因となる物質の生成を抑える作用を示し、目の炎症を改善する効果を期待して配合されます。
点眼薬の抗炎症成分としては、ほかにベルベリン硫酸塩やグリチルリチン酸二カリウムがあります。この点眼薬にはグリチルリチン酸二カリウムも配合されており、同じく抗炎症の働きをします。
【(c)が誤り ―― それはサルファ剤の説明】
細菌感染(ブドウ球菌や連鎖球菌)による結膜炎やものもらい(麦粒腫)、眼瞼炎などの化膿性の症状の改善を目的として配合されるのは、スルファメトキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム等のサルファ剤です。
クロルフェニラミンマレイン酸塩は抗ヒスタミン成分で、ヒスタミンの働きを抑えることにより、目の痒みを和らげることを目的として配合されます。
なお、サルファ剤については、すべての細菌に対して効果があるというわけではなく、ウイルスや真菌の感染に対する効果はないという点が押さえどころです。
【(d)が誤り ―― ビタミンB6の役割】
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)は、アミノ酸の代謝や神経伝達物質の合成に関与し、目の疲れ等の症状を改善する効果を期待して配合されます。組織修復を促すわけではありません。
炎症を生じた眼粘膜の組織修復を促す作用を期待して配合されるのは、アズレンスルホン酸ナトリウム(水溶性アズレン)やアラントインです。問73の口腔咽喉薬でも、アズレンが組織修復を担っていました。
【点眼薬のビタミン】
ビタミンA(パルミチン酸レチノール等) 視細胞が光を感受する反応に関与、視力調整等の反応を改善
ビタミンB2(フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム) 角膜の酸素消費能を増加させ組織呼吸を亢進
ビタミンB6(ピリドキシン塩酸塩) アミノ酸の代謝や神経伝達物質の合成に関与、目の疲れを改善
ビタミンB12(シアノコバラミン) 目の調節機能を助ける
ビタミンE(トコフェロール酢酸エステル) 末梢の微小循環を促進、結膜充血や疲れ目などの症状を改善
パンテノール、パントテン酸カルシウム 自律神経系の伝達物質の産生に重要な成分、目の調節機能の回復を促す
出典:登録販売者試験 令和8年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
「主な医薬品とその作用」のほかの問題
- 令和6年度 第70問次の記述にあてはまる鎮咳去痰薬に配合される生薬成分として、最も適切なものはどれか。
- 令和6年度 第83問腸の不調に対する受診勧奨に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 令和6年度 第96問滋養強壮保健薬の配合成分とその配合目的との関係の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 令和7年度 第69問鎮咳去痰薬に含まれている成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 令和7年度 第82問医薬品の相互作用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
- 令和7年度 第95問禁煙補助剤に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
スポンサーリンク

