医薬品の有効成分の吸収に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…

人体の働きと医薬品 第55問

医薬品の有効成分の吸収に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a 内服薬のほとんどは、その有効成分が消化管から吸収されて循環血液中に移行し、全身作用を現す。b 有効成分は主に胃で吸収される。c 一般に、消化管からの吸収は、濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象である。d 有効成分の吸収量や吸収速度は、消化管内容物によって影響を受けることはない。

正答 (4)
正答は (4)。a と c が正しい記述です。 【(a)正しい ―― 内服薬は消化管から吸収】 内服薬のほとんどは、その有効成分が消化管から吸収されて循環血液中に移行し、全身作用を現します。 錠剤やカプセル剤などの固形剤の場合、消化管で吸収される前にまず消化管内で崩壊して、有効成分が溶け出さなければなりません。腸溶錠のように、有効成分が消化管内で放出される部位を限定するといった、製剤上の工夫がなされているものもあります。 【(b)が誤り ―― 主に小腸で吸収される】 有効成分は、主に小腸で吸収されます。胃ではありません。
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小腸は輪状のひだ、絨毛、微絨毛という三段構えで表面積を稼いでおり、吸収のために作られた器官です。一方、胃は内容物を溜めてすりつぶし、消化を進める器官であって、吸収を担う構造にはなっていません。 【(c)正しい ―― 受動的な拡散】 一般に、消化管からの吸収は、濃度の高い方から低い方へ受動的に拡散していく現象です。 つまり、エネルギーを使って能動的に取り込んでいるわけではありません。「能動輸送」と書かれていたら誤りです。濃い方から薄い方へ自然に移る、というだけの話ですから、消化管内の濃度が高ければ吸収も進む、という関係になります。 【(d)が誤り ―― 消化管内容物の影響を受ける】 有効成分の吸収量や吸収速度は、消化管内容物や他の医薬品の作用によって影響を受けます。「影響を受けることはない」というのは誤りです。 食後に飲むか空腹時に飲むかで効き方が変わるのは、まさにこの影響です。添付文書に「食後」「食間」といった用法が示されているのは、意味があってのことだと押さえてください。 【あわせて押さえること】 全身作用を目的としない内服薬であっても、有効成分が消化管で吸収されて循環血液中に移行することがあり、その場合、好ましくない作用(副作用)を生じることがあります。局所を目的とした薬だから全身への影響はない、という思い込みは誤りです。

出典:登録販売者試験 令和8年度(群馬県 公表問題)出典元ページ

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