白癬の治療に用いられる抗真菌成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…
主な医薬品とその作用 第93問
白癬の治療に用いられる抗真菌成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a ピロールニトリンは、患部を酸性にすることで、皮膚糸状菌の発育を抑える。b ウンデシレン酸は、菌の呼吸や代謝を妨げることにより、皮膚糸状菌の増殖を抑える。c ミコナゾール硝酸塩は、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させることにより、その増殖を抑える。d シクロピロクスオラミンは、皮膚糸状菌の細胞膜に作用して、その増殖・生存に必要な物質の輸送機能を妨げ、その増殖を抑える。
- (1)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (2)a: 正 b: 正 c: 正 d: 誤
- (3)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
- (4)a: 誤 b: 誤 c: 正 d: 正
- (5)a: 誤 b: 誤 c: 誤 d: 誤
正答 (4)
正答は (4)。c と d が正しい記述です。
この設問は、(a)と(b)の説明が入れ替えられています。
【(a)が誤り ―― ピロールニトリンは呼吸・代謝を妨げる】
ピロールニトリンは、菌の呼吸や代謝を妨げることにより、皮膚糸状菌の増殖を抑えます。
なお、ピロールニトリンは単独での抗真菌作用は弱いため、他の抗真菌成分と組み合わせて配合されます。
【(b)が誤り ―― ウンデシレン酸は患部を酸性にする】
ウンデシレン酸、ウンデシレン酸亜鉛は、患部を酸性にすることで、皮膚糸状菌の発育を抑えます。
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【(c)正しい ―― イミダゾール系】
ミコナゾール硝酸塩は、皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げたり、細胞膜の透過性を変化させたりすることにより、その増殖を抑えます。
イミダゾール系抗真菌成分と呼ばれる一群で、ほかにオキシコナゾール硝酸塩、ネチコナゾール塩酸塩、ビホナゾール、スルコナゾール硝酸塩、エコナゾール硝酸塩、クロトリマゾール、チオコナゾールがあります。名前の中に「コナゾール」「マゾール」とあればこの仲間だと見分けられます。
イミダゾール系抗真菌成分が配合された製品で痒みや落屑等の症状が悪化した場合には、使用を中止し、同じイミダゾール系の成分が配合された他の製品に切り替えても症状の改善は期待できないという点も押さえどころです。
【(d)正しい ―― シクロピロクスオラミン】
シクロピロクスオラミンは、皮膚糸状菌の細胞膜に作用して、その増殖・生存に必要な物質の輸送機能を妨げることにより、その増殖を抑えます。
【抗真菌成分の整理】
イミダゾール系 細胞膜成分の産生を妨げる、透過性を変化させる
アモロルフィン塩酸塩、ブテナフィン塩酸塩、テルビナフィン塩酸塩 皮膚糸状菌の細胞膜を構成する成分の産生を妨げる
シクロピロクスオラミン 細胞膜に作用して物質の輸送機能を妨げる
ウンデシレン酸 患部を酸性にする
ピロールニトリン 菌の呼吸や代謝を妨げる
生薬のモクキンピ アオイ科のムクゲの幹皮を基原、皮膚糸状菌の増殖を抑える
なお、湿疹とみずむしは症状が似ていることがあり、湿疹に抗真菌薬を使用すると、かえって症状が悪化することがあります。また、皮膚が厚く角質化している部分には、液剤が適します(軟膏やクリームでは浸透しにくいため)。一方、液剤は患部に対する刺激が強いため、皮膚が厚く角質化している部分以外には軟膏やクリームが適します。
出典:登録販売者試験 令和8年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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