消毒薬とその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…
主な医薬品とその作用 第98問
消毒薬とその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a クレゾール石ケン液は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示すが、大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はない。b サラシ粉などの塩素系殺菌消毒成分は、その酸化力で一般細菌類、真菌類、ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を示し、皮膚刺激性が弱いため、専ら人体の消毒に用いられる。c 消毒薬が誤って皮膚に付着した場合、速やかに酸はアルカリで中和し、アルカリは酸で中和する処置を行う。
- (1)a: 正 b: 正 c: 誤
- (2)a: 正 b: 誤 c: 誤
- (3)a: 誤 b: 正 c: 誤
- (4)a: 誤 b: 正 c: 正
- (5)a: 誤 b: 誤 c: 正
正答 (2)
正答は (2)。正しいのは(a)だけです。
【(a)正しい ―― クレゾール石ケン液】
クレゾール石ケン液は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示しますが、大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はありません。
結核菌には効くが、ウイルスには効かないという、やや特殊な組合せです。
原液は、結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して比較的広い殺菌消毒作用を示す
大部分のウイルスに対する殺菌消毒作用はない
原液を水で希釈して用いられるが、刺激性が強いため、原液が直接皮膚に付着しないようにする
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付着した場合には、直ちに石けん水と水でよく洗い流し、炎症等を生じたときには医師の診療を受ける
クレゾール石ケン液と同様に、結核菌を含む一般細菌類、真菌類に対して殺菌消毒作用を示すものとして、ポリアルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどがあります。
【(b)が誤り ―― 人体の消毒には用いられない】
塩素系殺菌消毒成分(次亜塩素酸ナトリウム、サラシ粉等)は、皮膚刺激性が強いため、通常、人体の消毒には用いられません。「専ら人体の消毒に用いられる」とする設問は誤りです。
塩素系殺菌消毒成分の性質をまとめます。
強い酸化力により、一般細菌類、真菌類、ウイルス全般に対する殺菌消毒作用を示す
皮膚刺激性が強いため、通常、人体の消毒には用いられない
金属腐食性があり、プラスチックやゴム製品を劣化させる
漂白作用があるため、毛、絹、ナイロン、アセテート、ポリウレタン、色・柄物等への使用は避ける
酸性の洗剤・洗浄剤と反応して、有毒な塩素ガスが発生するため、混ざらないよう注意する
効く範囲は広いが、人には使えない。この対比で覚えてください。
なお、有機塩素系殺菌消毒成分(ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、トリクロロイソシアヌル酸等)は、塩素臭や刺激性、金属腐食性が比較的抑えられており、プール等の大型設備の殺菌・消毒に用いられることが多いとされています。
【(c)が誤り ―― 中和は適切でない】
酸をアルカリで中和したり、アルカリを酸で中和したりする処置は、適切ではありません。
理由は、中和反応によって熱が発生し、刺激をかえって強めることがあるためです。
正しい対応は次のとおりです。
皮膚に付着した場合 流水をかけながら着衣を取り、石けんを用いて流水で皮膚を十分に(15分以上)水洗する
目に入った場合 顔を横に向けて上から水を流すか、または水道水の場合には、弱い水流で少なくとも15分間以上洗眼する。目が痛くて開けられない場合には、水を満たした容器に顔をつけて、水の中で目を開ける
誤って飲み込んだ場合 一般的な家庭における応急処置として、通常は多量の牛乳などを飲ませるが、自己判断で安易に吐き出させることは避ける
誤って吸入し、意識がない場合 新鮮な空気の場所に運び出し、人工呼吸などをする
15分という数字と、中和はしないという原則を押さえてください。
いずれの場合も、応急処置をした後は、可能な限り、早急に医療機関に連れて行く必要があります。その際、製品の添付文書等を持参すると、処置に役立ちます。
出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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