小児の医薬品の使用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。…
医薬品に共通する特性と基本的な知識 第11問
小児の医薬品の使用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。a 小児は大人と比べて身体の大きさに対して腸が短く、服用した医薬品の吸収率が相対的に低い。b 保護者等に対しては、成人用の医薬品の量を減らして小児へ与えるような安易な使用は避け、必ず年齢に応じた用法用量が定められているものを使用するよう説明がなされることが重要である。c 小児は血液脳関門が未発達であるため、吸収されて循環血液中に移行した医薬品の成分が脳に達しにくい。d 小児は肝臓や腎臓の機能が未発達であるため、医薬品の成分の代謝・排泄に時間がかかり、作用が強く出過ぎたり、副作用がより強く出ることがある。
- (1)(a、c)
- (2)(b、c)
- (3)(b、d)
- (4)(a、d)
正答 (3)
正答は (3)。正しいのは(b)(d)の2つです。
小児の特徴は、大人を小さくしたものではないという点に尽きます。臓器の働きが未熟であることから、次のような違いが生じます。
【(a)が誤り ―― 腸は「長く」、吸収率は「高い」】
小児は、大人と比べて身体の大きさに対して腸が長く、服用した医薬品の吸収率が相対的に高いとされています。問題文は長短も高低も逆ですので誤りです。
腸が長ければ、それだけ吸収される面積と時間が確保されます。結果として、同じ量を飲んでも体内に取り込まれる割合が高くなり、作用が強く出やすくなります。
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【(b)正しい ―― 量を減らして与えてはいけない】
保護者等に対しては、成人用の医薬品の量を減らして小児へ与えるような安易な使用は避け、必ず年齢に応じた用法用量が定められているものを使用するよう説明することが重要です。記述のとおりです。
なぜ「半分にすればよい」では済まないのかというと、小児では吸収、代謝、排泄のいずれもが大人と異なるからです。単純に体重で割り算をしても、体内での動きが同じにはなりません。
「半分にして飲ませていいですか」という相談は実際によく受けます。年齢に応じた用法用量が定められた製品を選ぶよう案内してください。
【(c)が誤り ―― 脳に達し「やすい」】
小児は血液脳関門が未発達であるため、吸収されて循環血液中に移行した医薬品の成分が脳に達しやすく、中枢神経系に影響を与える医薬品で副作用を起こしやすいとされています。問題文は「達しにくい」としていますので誤りです。
血液脳関門は、血液中の物質が脳へ入り込むのを防ぐ関所のような仕組みです。これが未完成ということは、関所がゆるいということですから、成分が入り込みやすくなります。
【(d)正しい ―― 肝臓・腎臓が未発達】
小児は肝臓や腎臓の機能が未発達であるため、医薬品の成分の代謝・排泄に時間がかかり、作用が強く出過ぎたり、副作用がより強く出ることがあります。記述のとおりです。
肝臓の機能が未発達 …… 代謝が遅い
腎臓の機能が未発達 …… 排泄が遅い
その結果、成分が体内に長くとどまることになります。高齢者で機能が衰えている場合と、結果としては同じ方向に働く、と整理しておくとよいでしょう。
【年齢区分の目安】
小児に関する年齢区分は、数値でそのまま問われます。
新生児 …… 生後4週未満
乳児 …… 生後4週以上、1歳未満
幼児 …… 1歳以上、7歳未満
小児 …… 7歳以上、15歳未満
添付文書では、おおよその目安として15歳未満を「小児」、15歳以上を「大人」として扱います。この区分と、上の細かい区分の両方を覚えておいてください。
なお、5歳未満の幼児に使用される錠剤やカプセル剤などでは、服用時に喉につかえやすいので注意するよう添付文書に記載されています。
出典:登録販売者試験 令和6年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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最終更新日
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