消化器系に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…

人体の働きと医薬品 第61問

消化器系に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 胃粘液に含まれる成分は、小腸におけるビタミンB12の吸収にも重要な役割を果たしている。b 舌の表面には、舌乳頭という無数の小さな突起があり、味覚を感知する部位である味蕾が分布している。c 食道は喉もとから上腹部のみぞおち近くまで続く直径1~2cm の管状の器官で、消化液の分泌腺がある。d 歯冠は、歯が口腔に露出している部分であり、表面はエナメル質で覆われ、体で最も硬い部分となっている。エナメル質の下には歯槽骨と呼ばれる硬い骨状の組織があり、神経や血管が通る歯髄を取り囲んでいる。

正答 (1)
正答は (1)。組み合わせは a 正、b 正、c 誤、d 誤 です。 【(a)正しい ―― 胃粘液とビタミンB12】 胃粘液に含まれる成分は、小腸におけるビタミンB12の吸収にも重要な役割を果たしています。記述のとおりです。 胃粘液は、胃酸から胃自身の粘膜を守る働きがよく知られていますが、それだけではありません。ビタミンB12が小腸で吸収されるためには、胃から分泌される成分(内因子)が必要になります。 この知識があると、胃を切除した人でビタミンB12欠乏性の貧血が起こる理由も理解できます。
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胃の働きを整理しておきましょう。 胃酸 …… 胃内を強酸性に保ち、胃内に入った物を殺菌する。ペプシノーゲンをペプシンにする ペプシン …… タンパク質をペプトンに分解する 胃粘液 …… 胃自体を保護する。ビタミンB12の吸収に重要 【(b)正しい ―― 舌乳頭と味蕾】 舌の表面には、舌乳頭という無数の小さな突起があり、味覚を感知する部位である味蕾が分布しています。記述のとおりです。 味蕾は、味覚を感知する部位です。食物の化学的な刺激を味覚として感知する役割を担っています。 【(c)が誤り ―― 食道に分泌腺はない】 食道は、喉もとから上腹部のみぞおち近くまで続く、直径1〜2センチメートルの管状の器官です。ここまでは正しい内容です。 誤っているのは末尾で、食道には消化液の分泌腺はありません。食道は飲食物を胃へ送る通り道であって、消化そのものには関与しません。 食道について、あわせて押さえるべき点は次のとおりです。 消化液の分泌腺はない 嚥下された飲食物は、重力によって胃に落ち込むのではなく、食道の運動によって胃に送られる 食道の上端と下端には括約筋がある …… 胃の内容物が逆流しないように防いでいる 胃液が食道に逆流すると、むねやけが起こる 【(d)が誤り ―― エナメル質の下は象牙質】 歯冠は、歯が口腔に露出している部分であり、表面はエナメル質で覆われ、体で最も硬い部分となっています。ここまでは正しい内容です。 誤っているのは後半で、エナメル質の下にあるのは象牙質です。歯槽骨ではありません。 歯の構造を整理しておきましょう。 歯冠 …… 歯が口腔に露出している部分。表面はエナメル質 歯根 …… 歯槽骨に埋まっている部分。表面はセメント質 エナメル質 …… 体で最も硬い部分 象牙質 …… エナメル質の下にある硬い骨状の組織。神経や血管が通る歯髄を取り囲んでいる 歯髄 …… 神経や血管が通る 歯槽骨 …… 歯を支えている顎の骨 歯周組織 …… 歯根、歯槽骨、歯肉、歯根膜 歯槽骨は歯を支える顎の骨であり、歯の内部の構造ではありません。歯根膜は、歯根と歯槽骨の間をつなぐ結合組織で、歯を固定しているとともに、咀嚼による力を和らげる働きをもちます。 なお、エナメル質が酸で溶けて象牙質に達すると、歯の神経が刺激を受けて、ものがしみたり、痛みを感じるようになります。これが齲蝕(むし歯)です。

出典:登録販売者試験 令和6年度(愛知県 公表問題)出典元ページ

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