眼科用薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
主な医薬品とその作用 第47問
眼科用薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a テトラヒドロゾリン塩酸塩は、目の乾燥を防ぐことを目的として用いられる。b ネオスチグミンメチル硫酸塩は、コリンエステラーゼの働きを抑える作用を示し、毛様体におけるアセチルコリンの働きを助けることで、目の調節機能を改善する効果を目的として用いられる。c ピリドキシン塩酸塩は、アミノ酸の代謝や神経伝達物質の合成に関与していることから、目の疲れ等の症状を改善する効果を目的として用いられる。d ベンザルコニウム塩化物を含む製品は、ソフトコンタクトレンズに吸着され、角膜に障害を引き起こす原因となるおそれがあるため、ソフトコンタクトレンズを装着したままの点眼は避けるべきである。
- (1)a: 正 b: 正 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (4)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
- (5)a: 正 b: 正 c: 正 d: 正
正答 (4)
正答は (4)。a が誤りです。
【(a)誤り ―― テトラヒドロゾリンは充血を除去する】
ここが引っかけどころです。テトラヒドロゾリン塩酸塩はアドレナリン作動成分で、結膜を通っている血管を収縮させて目の充血を除去することを目的として用いられます。目の乾燥を防ぐ成分ではありません。
目の乾きを改善するのは、コンドロイチン硫酸ナトリウムや精製ヒアルロン酸ナトリウム、あるいは涙液成分を補う無機塩類の役目です。
なお、アドレナリン作動成分は連用または頻回に使用すると、かえって充血を招くことがあります。また、緑内障の診断を受けた人では眼圧の上昇をまねき、症状を悪化させるおそれがあるため、使用前に相談が必要です。
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【(b)正しい ―― ネオスチグミンはコリンエステラーゼを抑える】
ネオスチグミンメチル硫酸塩は、コリンエステラーゼの働きを抑える作用を示し、毛様体におけるアセチルコリンの働きを助けることで、目の調節機能を改善します。
仕組みを追うと覚えやすくなります。目のピント合わせは、毛様体の筋肉がアセチルコリンを受け取って収縮することで行われます。そのアセチルコリンを分解してしまう酵素がコリンエステラーゼです。分解役を止めれば、アセチルコリンが長く留まり、ピント調節が働きやすくなる、という筋道です。
目の疲れやかすみの改善に用いられますが、眼科用薬でこの作用をもつのはネオスチグミンメチル硫酸塩だけなので、名前ごと覚えてしまってください。
【(c)正しい ―― ピリドキシンはビタミンB6】
ピリドキシン塩酸塩はビタミンB6です。アミノ酸の代謝や神経伝達物質の合成に関与しており、目の疲れ等の症状を改善する効果を期待して用いられます。
眼科用薬に配合されるビタミンは働きが一つずつ違うので、まとめて押さえてください。
ビタミンA(パルミチン酸レチノール)
→ 視細胞が光を感受する反応に関与。視力調整等の反応を改善
ビタミンB2(フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム)
→ 角膜の酸素消費能を高め、組織呼吸を亢進させる
ビタミンB5(パンテノール、パントテン酸カルシウム)
→ 自律神経系の伝達物質の産生に重要。調節機能の回復
ビタミンB6(ピリドキシン塩酸塩)
→ アミノ酸の代謝や神経伝達物質の合成に関与
ビタミンE(トコフェロール酢酸エステル)
→ 末梢の微小循環を促進。結膜充血、疲れ目を改善
【(d)正しい ―― ベンザルコニウムとソフトコンタクトレンズ】
ベンザルコニウム塩化物は点眼薬の防腐剤として配合されますが、ソフトコンタクトレンズに吸着され、角膜に障害を引き起こすおそれがあります。したがって、ソフトコンタクトレンズを装着したままの点眼は避けるべきです。
コンタクトレンズをしたまま使える点眼薬は、添付文書に使用可能と記載されているものに限られます。原則は「外してから」だと押さえておいてください。
【あわせて押さえること】
点眼の仕方も繰り返し出ます。
容器の先端が眼瞼(まぶた)や睫毛(まつげ)に触れないようにする
(薬液に細菌や雑菌が混入するおそれがあるため)
点眼後はしばらく眼瞼を閉じ、目頭を軽く押さえると効果的
(薬液が鼻涙管を通って鼻粘膜から吸収されるのを防ぐため)
一度に何滴も点眼しても効果は増さず、むしろ鼻粘膜や喉から
吸収されて全身性の副作用が現れやすくなる
出典:登録販売者試験 令和7年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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