医薬品の副作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。…
人体の働きと医薬品 第80問
医薬品の副作用に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。a うっ血性心不全とは、心筋の自動性や興奮伝導の異常が原因で心臓の拍動リズムが乱れる病態で、めまい、立ちくらみ、全身のだるさ(疲労感)、動悸、息切れ、胸部の不快感、脈の欠落等の症状が現れる。b 交感神経系の機能を抑制する作用がある成分が配合された医薬品を使用すると、尿が出にくい、尿が少ししか出ない、残尿感がある等の症状を生じることがある。c 接触皮膚炎は、いわゆる「肌に合わない」という状態であり、外来性の物質が皮膚に接触することで現れる炎症である。同じ医薬品が触れても発症するか否かはその人の体質によって異なる。d 薬疹は、医薬品によって引き起こされるアレルギー反応の一種で、発疹・発赤等の皮膚症状を呈する場合をいう。
- (1)(a、b)
- (2)(a、c)
- (3)(b、d)
- (4)(c、d)
正答 (4)
正答は (4)。(c、d)の組み合わせです。
【(a)誤り ―― 記述は不整脈のもの】
ここが引っかけどころです。心筋の自動性や興奮伝導の異常が原因で心臓の拍動リズムが乱れる病態は不整脈です。うっ血性心不全ではありません。
二つを分けて押さえてください。
うっ血性心不全 全身が必要とする量の血液を心臓から
十分に送り出せなくなり、肺に血液が貯留して、種々の症状を示す疾患。
息切れ、疲れやすい、足のむくみ、急な体重の増加、咳とピンク色の痰等
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不整脈 心筋の自動性や興奮伝導の異常が原因で
心臓の拍動リズムが乱れる病態。
めまい、立ちくらみ、全身のだるさ(疲労感)、動悸、息切れ、胸部の不快感、脈の欠落等
設問に並べられた症状(めまい、立ちくらみ、脈の欠落)は、まさに不整脈のものです。「脈の欠落」が出てきたら不整脈と覚えてしまうのが確実です。
いずれも、心臓に障害を抱える人だけでなく、それまで心臓病の診断を受けたことがない人でも、薬剤による心不全を起こすことがあります。また、不整脈では代謝機能の低下によってその発症リスクが高まることがあるので、腎機能や肝機能の低下、併用薬との相互作用等に留意する必要があります。
息切れ、疲れやすい、足のむくみなどの症状が現れたときは、早期に医師の診療を受ける必要があります。動悸(心悸亢進)や胸部の不快感があれば、一時的なものでも医療機関を受診することが重要です。
【(b)誤り ―― 副交感神経系を抑制する成分】
ここも引っかけどころです。尿が出にくい、尿が少ししか出ない、残尿感がある等の症状は、副交感神経系の機能を抑制する作用がある成分(抗コリン成分)が配合された医薬品で生じます。交感神経系ではありません。
仕組みを追えば迷いません。膀胱の排尿筋を収縮させて尿を押し出すのは副交感神経の役目です。その働きを抑えれば、排尿筋が緩んで尿が出にくくなります。交感神経を抑えれば、むしろ排尿の方向に傾きます。
排尿困難の症状は、男性に限らず女性においても報告されています。また、前立腺肥大等の基礎疾患がない人でも現れることが知られています。ここも頻出です。
進行すると、尿意があるのに尿がまったく出なくなったり(尿閉)、下腹部が膨満して激しい痛みを感じるようになります。
【(c)正しい ―― 接触皮膚炎】
接触皮膚炎は、いわゆる「肌に合わない」という状態であり、外来性の物質が皮膚に接触することで現れる炎症です。
同じ医薬品が触れても、発症するか否かはその人の体質によって異なります。設問のとおりです。
接触皮膚炎の特徴も押さえてください。
医薬品が触れた皮膚の部分にのみ生じ、正常な皮膚との
境界がはっきりしているのが特徴
原因と考えられる医薬品の使用を中止すれば、通常1週間程度で
治まるが、再びその医薬品に触れると再発する
アレルギー性皮膚炎の場合は、発症部位は医薬品の接触部位に
限定されない
接触皮膚炎は接触部位に限られ、アレルギー性皮膚炎は限られない、という対比を押さえておいてください。
【(d)正しい ―― 薬疹】
薬疹は、医薬品によって引き起こされるアレルギー反応の一種で、発疹・発赤等の皮膚症状を呈する場合をいいます。設問のとおりです。
薬疹については、次の点も一緒に押さえてください。
あらゆる医薬品で起きる可能性があり、同じ医薬品でも生じる
発疹の型は人によって様々である
医薬品の使用後1〜2週間で起きることが多いが、長期使用後に
現れることもある
それまで薬疹を経験したことがない人であっても、暴飲暴食や
肉体疲労が誘因となって現れることがある
薬疹を経験したことがある人が、再度同種の医薬品を使用すると、
より重篤なアレルギー反応を生じるおそれがあるため、同種の医薬品の使用を避けなければならない
医薬品を使用した後に発疹・発赤等が現れた場合に、
自己判断で対症療法を行うことは適当でない
(かえって重篤な病態へ進行することがある)
出典:登録販売者試験 令和7年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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