ジェット機の航続率を最大にする条件で誤りはどれか。…
航空工学 第9問
ジェット機の航続率を最大にする条件で誤りはどれか。ただし、CDは抗力係数、CLは揚力係数、σは海面高度における空気密度(ρ0)と特定の高度における空気密度(ρ)の比(ρ/ρ0)、bjは推力燃料消費率とする。
- (1)bjを小さくする。
- (2)CD/CLの値を最大にする。
- (3)σを小さくする。
- (4)重量を軽くする。
正答 (2)
正答は (2)。抗力係数と揚力係数の比は小さくするのが正しい条件です。
【航続率とは】
航続率は、燃料1ポンドあたり何マイル飛べるかを表す値です。これを大きくするほど、同じ燃料で遠くまで飛べます。
【航続率を最大にする条件】
推力燃料消費率(bj)を小さくする
揚抗比(CL/CD)を大きくする
= CD/CL を小さくする
σ(空気密度比)を小さくする
= 高い高度を飛ぶ
重量を軽くする
【(2)のどこが誤りか】
選択肢は「CD/CL の値を最大にする」としています。
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CD/CL は揚抗比の逆数です。これを最大にするということは、揚抗比を最小にすることであり、最も効率の悪い状態を選ぶことになります。正しくは最小にします。
CL/CD を最大 = CD/CL を最小
どちらの形で書かれているかを確認してから、「大きく」「小さく」を判断してください。
【なぜ高高度が有利なのか(σを小さく)】
高度が上がると空気が薄くなり、同じ揚力を得るために速く飛ぶ必要があります。
同じ揚抗比のまま、速度だけが上がる
→ 同じ燃料消費でより遠くへ進める
さらに、高高度ではエンジンの燃料消費率も改善します。ジェット機が高い高度を飛ぶのは、この二つの効果のためです。
【なぜ軽いほうが有利なのか】
重ければ、それを支えるために大きな揚力が必要になり、誘導抗力が増えます。
また、軽くなるほどより高い高度へ上がれるようになり、σの効果も加わります。長距離便で巡航中にステップアップを行うのは、この二つを同時に取りに行く操作です。
【推力燃料消費率(bj)】
推力1ポンドを1時間出すのに必要な燃料の量です。エンジンそのものの性能で決まり、運航中に変えられる値ではありません。
運航で変えられる …… 高度、速度、重量
設計で決まる …… bj、機体の空力
運航管理者が扱えるのは前者です。どの高度をどの重量で飛ぶかという判断が、そのまま燃料消費に直結します。
出典:令和5年3月期 航空従事者学科試験 運航管理者 航空工学 問9(国土交通省 公表)出典元ページ
最終更新日
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