図Ⅰのように、鋼板に垂直に細い線束のエックス線を照射し、エックス線管の焦点から5mの位置で、透過したエックス線の1cm線…
エックス線の管理に関する知識 第9問
図Ⅰのように、鋼板に垂直に細い線束のエックス線を照射し、エックス線管の焦点から5mの位置で、透過したエックス線の1cm線量当量率を測定したところ、64mSv/hであった。次に図Ⅱのように、この線束を厚さ10mmの鋼板で遮蔽し、エックス線管の焦点から10mの位置で1cm線量当量率を測定したところ2mSv/hとなった。この遮蔽鋼板を厚いものに替えて、この位置における1cm線量当量率を0.5mSv/h以下とするために必要な遮蔽鋼板の最小の厚さは次のうちどれか。ただし、エックス線の実効エネルギーは変わらないものとする。また、散乱線の影響は無いものとする。
- (1)14 mm
- (2)17 mm
- (3)20 mm
- (4)23 mm
- (5)27 mm
正答 (2)
正答は (2)。17mm です。
【まず距離の補正をする】
図Ⅰ 5mで64mSv/h(遮蔽鋼板なし)
10mでは、距離の逆二乗の法則により
64 ×(5 ÷ 10)² = 64 × 1/4 = 16mSv/h
【10mmの鋼板の効果を調べる】
図Ⅱ 10mで2mSv/h(遮蔽鋼板10mmあり)
16 → 2 は 8分の1 = 2の3乗分の1
→ 10mmが半価層3枚分にあたる
→ 半価層 = 10 ÷ 3 = 3.33mm
【求める厚さ】
0.5mSv/h以下にしたい
解説の続きをみる続きを閉じる
16 → 0.5 は 32分の1 = 2の5乗分の1
→ 半価層5枚分が必要
5 × 3.33 = 16.7mm → 17mm
【解く順序】
① 距離が違うので、逆二乗の法則で条件をそろえる
② 遮蔽ありとなしを比べ、半価層何枚分かを出す
③ 目標まで何枚分要るかを数え、厚さに直す
【いちばんの落とし穴】
5mと10mで測定していること
距離を無視して 64 → 2 と考えると、32分の1=5枚分となり、半価層が2mmになってしまいます。まず同じ距離にそろえることが要点です。
【逆二乗の法則】
線量率 ∝ 1 ÷ 距離²
距離が2倍になると、線量率は4分の1になります。
【半価層で数える考え方】
16 → 8 → 4 → 2 → 1 → 0.5
2 mSv/h からさらに2枚足せば0.5mSv/hです。
合わせて5枚分。10mmが3枚分なので、10 × 5/3 = 16.7mm。
16.7mmでちょうど0.5ですから、「0.5以下にする最小の厚さ」としては17mmを採ります。
出典:エックス線作業主任者 2025年上半期実施分(2025年10月掲載/公益財団法人 安全衛生技術試験協会 公表試験問題)出典元ページ
この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。内容について、安全衛生技術試験協会へのお問い合わせはできません。
最終更新日
「エックス線の管理に関する知識」のほかの問題
- 2023年上半期(2023年10月公表) 第9問エックス線装置を使用する管理区域を設定するための外部放射線の測定に関する次の記述のうち、
- 2023年下半期(2024年4月公表) 第7問下図のように、エックス線装置を用いて鋼板の透過写真撮影を行うとき、エックス線管の焦点から
- 2024年上半期(2024年10月公表) 第5問単一エネルギーの細いエックス線束が物体を透過するときの減弱に関する次の記述のうち、誤って
- 2024年下半期(2025年4月公表) 第3問エックス線装置について、次のAからDのように条件を変化させるとき、発生する連続エックス線
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第1問エックス線に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- 2025年下半期(2026年4月公表) 第9問エックス線装置を用いて透過写真撮影を行う場合のエックス線の遮蔽及び散乱線の低減に関する次
スポンサーリンク


