87 歳男性。独居。日常生活に不安があるとのことで、近所に住んでいる娘が相談のため健康サポート薬局を訪れた。娘によると、…
薬学実践問題(実務) 第316問
87 歳男性。独居。日常生活に不安があるとのことで、近所に住んでいる娘が相談のため健康サポート薬局を訪れた。娘によると、男性の身体状態は比較的安定しているが、自宅は衣服が脱ぎっぱなしで、ゴミが散乱するなど以前より雑然としているとのこと。さらに、薬の飲み忘れがあり、同じことを何度も繰り返し話す、受診日を忘れることがあるとのことだった。1 年ほど前に医師からは認知機能の低下が疑われると言われている。現時点でこの男性は要介護認定(要支援を含む)を取得していない。薬剤師がこの時点で家族や関係者に提案可能な内容として適切なのはどれか。2つ選べ。
- (1)父親の行動について、医師に改めて認知機能の検査をしてもらうように提案した。
- (2)低下した認知機能を元に戻す薬があるので、医師に相談するよう提案した。
- (3)認知症の進行とともに徘徊や転倒のリスクも増大するので、ベッドに拘束して身体活動を抑制するように伝えた。
- (4)認知症の家族会を紹介し、同じような問題を抱えている方の助言を聞いてみてはどうかと提案した。
- (5)物忘れ防止のために、セント・ジョーンズワートの服用を勧めた。
正答 (1)(4)
正答は (1)と(4)。認知機能の低下が疑われるため医師に改めて検査を受けるよう勧め、家族の負担を軽くする家族会を紹介するのが適切です。
飲み忘れ、同じ話のくり返し、受診日の忘れ、部屋の乱れなどは、認知機能の低下を思わせる変化です。医師に相談して認知機能の検査を改めて受けてもらうと、診断や介護保険の申請(要介護認定)などの支援につながります。認知症の家族会では、同じ悩みを持つ人の経験を聞くことができ、家族の負担の軽減に役立ちます。
【ほかの選択肢】
(2) 抗認知症薬は進行を遅らせる薬で、低下した認知機能を元に戻す薬はない 誤り
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(3) 身体拘束は、本人の尊厳を傷つけ、筋力の低下などの悪影響もあり、勧めてはならない 誤り
(5) セント・ジョーンズワートに物忘れを防ぐ効果は認められておらず、薬物代謝酵素を誘導して相互作用も起こす 誤り
出典:第109回 薬剤師国家試験 問316(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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