50 歳男性。営業職で飲酒の機会が多く、5 年間で体重は8 kg 増加した。健診にて4 年前より高血糖を指摘されていたが…
薬学理論問題(薬理) 第163問
50 歳男性。営業職で飲酒の機会が多く、5 年間で体重は8 kg 増加した。健診にて4 年前より高血糖を指摘されていたが、放置していた。最近、口渇と頻尿を認めるようになったため病院を受診し検査を受けた結果、2 型糖尿病と診断された。服薬歴なし。喫煙20 本/日。運動習慣はない。糖尿病治療薬に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)グリクラジドは、ATP 感受性K⁺ チャネルを開口して、膵臓ランゲルハンス島β 細胞からのインスリン分泌を促進する。
- (2)ピオグリタゾンは、ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体α(PPAR α)を刺激して、アディポネクチンの分泌を低下させる。
- (3)ボグリボースは、小腸上皮細胞に存在するα︲グルコシダーゼを阻害して、単糖類の生成を抑制する。
- (4)ルセオグリフロジンは、ナトリウム︲グルコース共輸送体2 (SGLT2)を阻害して、近位尿細管におけるグルコースの再吸収を抑制する。
- (5)イメグリミンは、インクレチンの分解を抑制して、膵臓ランゲルハンス島α 細胞からのグルカゴン分泌を促進する。
正答 (3)(4)
正答は (3)と(4)。ボグリボースは小腸の α-グルコシダーゼを阻害して単糖の生成を遅らせ、ルセオグリフロジンは SGLT2 を阻害して近位尿細管でのグルコースの再吸収を抑えます。
ボグリボースは二糖類を単糖に分解する酵素を阻害し、食後の血糖の急な上昇を抑えるので、食直前に飲みます。SGLT2 阻害薬は尿にグルコースを出して血糖を下げ、体重も減らします。
【ほかの選択肢】
(1) グリクラジドなどのスルホニル尿素薬は、ATP 感受性 K⁺ チャネルを閉じて β 細胞を脱分極させ、インスリンを分泌させる 誤り
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(2) ピオグリタゾンは PPARγ を刺激し、アディポネクチンを増やしてインスリン抵抗性を改善する 誤り
(5) イメグリミンはミトコンドリアの働きを改善し、血糖に応じたインスリンの分泌を促す薬。インクレチンの分解を抑えるのは DPP-4 阻害薬で、グルカゴンの分泌は抑える 誤り
【ポイント】
α-グルコシダーゼ阻害薬を飲んでいる人の低血糖には、ショ糖ではなくブドウ糖を使います。
出典:第110回 薬剤師国家試験 問163(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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