相続税の申告期限において、相続財産の全部または一部について遺産分割協議が成立していない場合の相続税の申告および納付に関す…
学科 基礎編 (46)
相続税の申告期限において、相続財産の全部または一部について遺産分割協議が成立していない場合の相続税の申告および納付に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- (1)相続財産(預貯金と土地)が未分割の場合、原則として、共同相続人が民法に規定する相続分に従って相続財産を取得したものとして計算した相続税を申告期限までに納付しなければならないが、相続人は未分割財産を物納によって相続税の納付をすることができる。
- (2)未分割の相続財産に基づく相続税を申告期限内に納付後、成立した遺産分割協議に従って計算した共同相続人が納付すべき相続税の合計額が、既に納付した相続税の合計額と同額である場合、「相続税額に変更がない旨の申出書」を納税地の所轄税務署長に提出することにより、共同相続人間で負担した相続税の増差額を精算することが認められる。
- (3)未分割の相続財産に基づく相続税を申告期限内に納付後、成立した遺産分割協議に従って計算した相続税の納付税額が既に納付した相続税額よりも減少した相続人が、その差額の還付を受けようとする場合、原則として、遺産分割協議が成立した日の翌日から1年以内に納税地の所轄税務署長に更正の請求をする必要がある。
- (4)未分割の相続財産に基づく相続税を申告期限内に納付後、成立した遺産分割協議に従って計算した相続税の納付税額が既に納付した相続税額よりも増加した相続人が、修正申告書を納税地の所轄税務署長に提出してその差額を納付する場合、原則として、延滞税や過少申告加算税は課されない。
正答 (4)
正答は (4)。これが適切です。
申告期限までに遺産が分割されていないときは、民法の相続分(法定相続分など)で取得したものとして相続税を計算し、期限内に申告・納付します。その後の分割で税額が増えた相続人は、修正申告書を提出して差額を納付します。この修正申告は、法律に従って申告した後の事情の変更によるものなので、原則として延滞税も過少申告加算税も課されません。
【ほかの選択肢】
(1) 前半の計算の方法は正しいのですが、未分割の財産は、だれが取得するか確定していないため、物納に充てることはできないとされています。 誤り
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(2) 「相続税額に変更がない旨の申出書」という手続はありません。分割の後、相続人ごとの税額が増える人は修正申告、減る人は更正の請求をするのが原則です。相続人全員の税額の合計が変わらない場合に、相続人間で増差額を精算して済ませることもありますが、それは税務署への申出による手続ではありません。 誤り
(3) 分割によって税額が減った相続人の更正の請求は、分割が行われた日の翌日から4カ月以内にします(相続税法第32条)。1年以内ではありません。 誤り
【未分割の場合の注意】
配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例は、未分割のままでは使えません。申告書に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付すれば、3年以内に分割されたときに適用を受けられます。
出典:一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プランニング技能検定 1級学科試験 2023年1月 (46)出典元ページ
最終更新日
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