薬局を営むXは、インターネットを介した医薬品の通信販売を始めたが、法律は一定の種類の医薬品の販売については、薬剤師が対面…

憲法 問題4

薬局を営むXは、インターネットを介した医薬品の通信販売を始めたが、法律は一定の種類の医薬品の販売については、薬剤師が対面で情報の提供および薬学的知見に基づく指導を行うことを求めている。そこでXは、この法律の規定が違憲であり、この種の医薬品についてもネットで販売する権利が自らにあることを主張して出訴した。この問題に関する最高裁判所の判決の趣旨として、妥当なものはどれか。

正答 (2)
正答は (2)。これが妥当です。 要指導医薬品について薬剤師の対面による情報提供・指導を義務付けた医薬品医療機器等法の規定の合憲性が争われた事件で、最高裁(最判令和3年3月18日)は、薬事法距離制限事件判決(最大判昭和50年4月30日)を引き、規制の目的・必要性・内容、制限される職業の自由の性質・内容・程度を比較考量するのは第一次的には立法府の権限と責務であり、立法府の判断がその合理的裁量の範囲にとどまる限り、裁判所はこれを尊重すべきであるとしました。そのうえで、この規制は憲法22条1項に違反しないと判断しています。
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【ほかの選択肢】 (1) 妥当でない 判例は、憲法22条1項は職業選択の自由を保障するという中には、職業活動の自由の保障も包含しているとしています。職業活動の自由は、条文の「精神に照らして尊重される」にとどまるものではありません。 (3) 妥当でない 令和3年判決は、本件規制は、要指導医薬品について対面での販売等を求めるにとどまり、職業選択の自由そのものに制限を加えるものとはいえず、職業活動の内容及び態様に対する規制にとどまるとしました。許可制と同様の厳格な審査をしたわけではありません。 (4) 妥当でない 判決は、本件規制は医薬品の副作用等による健康被害を防止するという目的の規制であるとしていますが、「より制限的でない他の手段では目的を達成できないこと」を要件として審査したわけではありません。比較考量の結果、立法府の判断が合理的裁量の範囲を超えるものではないとしています。 (5) 妥当でない 本件規制は、国民の生命・健康に対する危険の防止を目的とするもので、社会経済の調和的発展を目指す積極的な社会経済政策としての規制とはされていません。

出典:令和4年度 行政書士試験 問題4(一般財団法人行政書士試験研究センター公表)出典元ページ

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