80 歳の女性。1 か月前に自宅近くの病院で肺癌および多発骨転移と診断された。本人の強い希望で薬物による抗癌治療などの積…

E問題 第37問

80 歳の女性。1 か月前に自宅近くの病院で肺癌および多発骨転移と診断された。本人の強い希望で薬物による抗癌治療などの積極的な治療はせず、自宅にて訪問診療を受けている。トイレに行くことはできるが、日中も主にベッド上で過ごしている。65 歳時に夫と死別してから独居である。息子はいるが遠方に住んでおり、ほとんど会うことはない。表情は硬く、自宅を訪問するスタッフとも会話をすることが少ないという。ある日、訪問診療に訪れた医師に、患者は「もう終わりにしたいです」と訴えた。患者のこの言葉に対する医師の最初の返答で適切なのはどれか。

正答 (4)
正答は (4)。「おつらいですね、もう少しお気持ちをお話しいただけますか」が適切です。 「もう終わりにしたいです」という言葉には、身体のつらさ、孤独、気持ちの落ち込み、迷惑をかけたくないという思い、死を望む気持ちなど、さまざまな意味がありえます。最初の返答では、すぐに解決策や評価を示すのではなく、つらさを受け止めて共感を示し(共感的な言葉)、その言葉の背景にある思いを開かれた質問で聴いていきます。独居で家族とも会えず、表情が硬く会話も少ないことから、抑うつや孤独感が隠れている可能性もあります。
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【ほかの選択肢】 (1) 「緩和ケア病棟への入院を検討しましょう」 誤り   気持ちを聴く前に方針を示しています (2) 「すぐに安楽な死を迎えられる薬剤を準備します」 誤り   積極的安楽死にあたり、日本では認められていません (3) 「身体の症状で、いま一番つらい症状を教えてください」 誤り   身体症状を確かめることは大切ですが、最初から身体の話に限ると、気持ちのつらさを聴く機会を逃します (5) 「そんなことをおっしゃらずに、もう少し頑張ってみましょう」 誤り   患者の気持ちを否定し、話す気持ちをなくさせてしまいます 【あわせて】 希死念慮が強いときは、精神科医など専門職とも連携して対応します。

出典:2024年(令和6年) 医師国家試験 問37(厚生労働省 公表)出典元ページ

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