1 か月の男児。生後20 日頃から母乳を飲むのに時間がかかるようになったことを母親が心配し、両親に連れられて自宅近くの小…
A問題 第58問
1 か月の男児。生後20 日頃から母乳を飲むのに時間がかかるようになったことを母親が心配し、両親に連れられて自宅近くの小児科診療所を受診した。在胎40週、身長49.5 cm、体重2,850 g、頭囲33 cm で、仮死なく出生した。出生後は完全母乳栄養である。身長54.0 cm、体重3,320 g。体温36.8 ℃。脈拍124/分、整。呼吸数40/分。啼泣時の表情は正常だが、声が小さく舌が細かくぴくぴくと震えている。呼吸時に胸部と腹部が交互に上がる。手指の動きは正常だが、四肢を持ち上げる運動に乏しい。両親への説明で正しいのはどれか。
- (1)「人工乳に変えましょう」
- (2)「感冒薬を服用しましょう」
- (3)「専門の病院に紹介しましょう」
- (4)「1 か月後に再受診してください」
- (5)「うつ伏せにして寝かせましょう」
正答 (3)
正答は (3)。「専門の病院に紹介しましょう」です。
哺乳に時間がかかる、泣き声が小さい、舌の細かいふるえ(線維束性収縮)、胸と腹が交互に上がる呼吸(肋間筋が弱く横隔膜だけで呼吸するための奇異呼吸)、手指は動くのに四肢を持ち上げる力が弱い(近位筋優位の筋力低下)。乳児期早期に発症する脊髄性筋萎縮症(Ⅰ型、Werdnig-Hoffmann病)を疑います。
脊髄の前角細胞が減る病気で、SMN1遺伝子の異常によります。今は核酸医薬や遺伝子治療など進行を抑える治療があり、早く始めるほど効果が期待できます。遺伝子検査と治療のため、速やかに専門の病院へ紹介します。
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【ほかの選択肢】
(1) 人工乳に変えましょう 乳の種類の問題ではない 誤り
(2) 感冒薬を服用しましょう 感冒ではない 誤り
(4) 1か月後に再受診 進行が速く、待ってはいけない 誤り
(5) うつ伏せにして寝かせましょう 乳幼児突然死症候群の危険を高める。乳児は仰向けに寝かせる 誤り
出典:2024年(令和6年) 医師国家試験 問58(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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