55 歳の男性。嚥下困難を主訴に来院した。2 年前から右上肢の筋力低下が出現した。1 年前から足がつっぱり、つまずきやす…
A問題 第66問
55 歳の男性。嚥下困難を主訴に来院した。2 年前から右上肢の筋力低下が出現した。1 年前から足がつっぱり、つまずきやすくなった。3 か月前から食事中にむせることがある。この1 年間で体重は3 kg 減少した。意識は清明。身長168 cm、体重55 kg。体温36.5 ℃。脈拍80/分、整。血圧128/72 mmHg。眼球運動に異常を認めない。構音障害を認める。舌に萎縮を認め、線維束性収縮を認める。四肢遠位筋に筋力低下と筋萎縮を認める。腱反射は上下肢とも亢進しており、Babinski徴候は両側陽性。感覚は正常である。この患者に起こる可能性が高いのはどれか。
- (1)褥 瘡
- (2)複 視
- (3)排尿障害
- (4)呼吸筋麻痺
- (5)起立性低血圧
正答 (4)
正答は (4)。呼吸筋麻痺です。
上肢の筋力低下から始まり、下肢のつっぱり、嚥下障害・構音障害(球麻痺)が加わっています。舌の萎縮と線維束性収縮、四肢遠位の筋萎縮(下位運動ニューロンの障害)と、腱反射の亢進・Babinski徴候(上位運動ニューロンの障害)が同時にあり、感覚は正常です。筋萎縮性側索硬化症(ALS)です。
ALSは進行して呼吸筋が麻痺し、呼吸不全になります。経過の早い段階から、呼吸機能を定期的に測り、非侵襲的陽圧換気や気管切開・人工呼吸器をどうするか、本人・家族と話し合っておくことが大切です。
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【ほかの選択肢】(1)〜(3)はALSで起こりにくい症状(陰性徴候)
として知られています。
(1) 褥瘡 感覚が保たれ、起こりにくい 違う
(2) 複視 眼球運動は末期まで保たれやすい 違う
(3) 排尿障害 膀胱直腸障害は起こりにくい 違う
(5) 起立性低血圧 自律神経障害は目立たない。多系統萎縮症などで起こる 違う
出典:2024年(令和6年) 医師国家試験 問66(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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