53 歳の女性。心窩部痛と食欲不振を主訴に来院した。1 か月前に心窩部痛が出現し、1 週間前から食欲不振を伴うようになっ…
D問題 第59問
53 歳の女性。心窩部痛と食欲不振を主訴に来院した。1 か月前に心窩部痛が出現し、1 週間前から食欲不振を伴うようになったため受診した。喫煙歴と飲酒歴はない。身長152 cm、体重49 kg。体温37.0 ℃。脈拍76/分、整。血圧116/68 mmHg。眼球結膜に黄染を認める。心窩部に圧痛を認めるが、筋性防御は認めない。血液所見:赤血球388 万、Hb 12.4 g/dL、Ht 36 %、白血球5,180、血小板16万。血液生化学所見:総蛋白6.6 g/dL、アルブミン4.0 g/dL、総ビリルビン6.0 mg/dL、直接ビリルビン4.8 mg/dL、AST 38 U/L、ALT 36 U/L、LD 176 U/L(基準124~222)、ALP 2051 U/L(基準38~113)、γ-GT 180 U/L(基準9 ~32)、アミラーゼ63 U/L(基準44~132)、CK 38 U/L(基準41~153)、尿素窒素10 mg/dL、クレアチニン0.5 mg/dL、尿酸3.9 mg/dL、血糖103 mg/dL、HbA1c5.9 %(基準4.9~6.0)。CEA 0.3 ng/mL(基準5 以下)、CA19-9 73 U/mL(基準37以下)。免疫血清学所見:HBs 抗原陰性、HCV 抗体陰性。MRCP 像(別冊No. 22)を別に示す。この患者の閉塞性黄疸の原因はどれか。
- (1)胆囊癌
- (2)肝細胞癌
- (3)膵頭部癌
- (4)肝門部胆管癌
- (5)十二指腸乳頭部癌
正答 (4)
正答は (4)。肝門部胆管癌です。
【図の見どころ】
MRCPで、肝門部の左右の肝管が合わさるあたりで胆管が途切れて細くなり、その上流の肝内胆管が左右とも太く拡張しています。
肝門部より下の総胆管は拡張していません。
直接ビリルビン優位の黄疸、ALP・γ-GTの著しい上昇、CA19-9の上昇があり、閉塞性黄疸です。MRCPで閉塞している場所が肝門部なので、肝門部胆管癌と考えます。胆管癌は胆管の壁に沿って広がるため、手術の前に、癌の広がりを造影CTや胆道の検査でくわしく調べます。黄疸の強い時期には、胆道ドレナージで減黄してから手術を検討します。
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【ほかの選択肢】
(1) 胆囊癌 誤り
胆囊の壁の肥厚や腫瘤が主な所見です。胆囊頸部の癌が肝門部へ広がることはありますが、この像の第一の候補ではありません
(2) 肝細胞癌 誤り
慢性肝疾患(B型・C型肝炎など)を背景に起こり、肝臓の中の腫瘤が主な所見です。HBs抗原・HCV抗体はいずれも陰性です
(3) 膵頭部癌 誤り
(5) 十二指腸乳頭部癌 誤り
どちらも総胆管の下の端が詰まるので、総胆管と胆囊が大きく拡張し、膵頭部癌では膵管も拡張します
出典:2025年(令和7年) 医師国家試験 問59(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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