緩衝食塩溶液の希釈系列に検体A(ヘパリン血)を滴下後37 ℃で2時間静置した。その溶血度(%)と食塩濃度(%)の関係(別…
午後 第64問
緩衝食塩溶液の希釈系列に検体A(ヘパリン血)を滴下後37 ℃で2時間静置した。その溶血度(%)と食塩濃度(%)の関係(別冊No. 13)を別に示す。考えられるのはどれか。
- (1)鉄欠乏性貧血
- (2)巨赤芽球性貧血
- (3)再生不良性貧血
- (4)遺伝性球状赤血球症
- (5)自己免疫性溶血性貧血
正答 (1)
正答は (1)。考えられるのは鉄欠乏性貧血です。
【図の見方】
健常検体(網かけ)は、食塩濃度0.6〜0.7%あたりで溶血が始まり、0.5%前後で急に溶血が進みます。
検体A(破線)は、0.55%ほどでようやく溶血が始まり、急な
立ち上がりがなく、低い濃度になってもゆっくりとしか溶血が進みません。曲線が健常検体より左(低い食塩濃度の側)にずれています。
曲線が左にずれるのは、赤血球が低張の食塩液に強い(浸透圧抵抗が増した)状態です。鉄欠乏性貧血の赤血球は小さく薄い(菲薄赤血球)ので、表面積に対して体積が小さく、水を吸って膨らむ余裕が大きいため壊れにくくなります。サラセミアや閉塞性黄疸の標的赤血球でも同じように抵抗が増します。
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【ほかの選択肢】
(2) 巨赤芽球性貧血 大きな赤血球が出ますが、浸透圧抵抗が大きく増すことはありません 誤り
(3) 再生不良性貧血 赤血球の形は大きく変わらず、浸透圧抵抗はほぼ正常です 誤り
(4) 遺伝性球状赤血球症 表面積に対して体積が大きい球状の赤血球で、低張液ですぐ壊れるので、曲線は右(高い食塩濃度の側)にずれます(抵抗の減弱) 誤り
(5) 自己免疫性溶血性貧血 抗体で膜が傷ついた球状赤血球が出ることがあり、抵抗はむしろ減弱する方向になります 誤り
出典:2024年(令和6年) 臨床検査技師国家試験 問64(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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