一般社団法人の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…
午後の部(不動産登記法・商業登記法) 午後の部 第35問
一般社団法人の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 公告方法を電子公告としたときは、事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告をすることができない場合の公告方法として、主たる事務所の公衆の見やすい場所に掲示する方法を登記することはできない。イ 理事会の議事録に署名し、又は記名押印しなければならない者を理事会に出席した代表理事とする旨の定款の定めがある場合において、代表理事を選定する理事会に出席した代表権を有しない理事が当該理事会の議事録に署名又は押印していないときは、代表理事の変更の登記の申請書には、当該定款を添付しなければならない。ウ 名称変更の登記の申請をする場合には、当該名称変更が、総社員の半数以上であって、総社員の議決権の4分の3以上に当たる多数をもって可決された社員総会の議事録を添付しなければならない。エ 設立の登記の申請書に添付する公証人の認証を受けた定款には、2人以上の設立時社員の氏名又は名称及び住所が記載されていなければならない。オ 最終事業年度に係る貸借対照表に計上した基金の額が5億円以上の一般社団法人は、会計監査人設置の定めの設定及び会計監査人の就任の登記を申請しなければならない。
- (1)アイ
- (2)アエ
- (3)イウ
- (4)ウオ
- (5)エオ
正答 (4)
正答は (4)。誤っているのはウとオです。
【ア】正しい
一般社団法人が公告方法として電子公告を定める場合、事故その他やむを得ない事由によって電子公告による公告をすることができない場合の公告方法としては、官報に掲載する方法又は時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法のいずれかを定めることができるとされています(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律331条2項)。主たる事務所の公衆の見やすい場所に掲示する方法は、この予備的な公告方法として定められないので、登記することもできません。
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【イ】正しい
理事会の議事録には、出席した理事及び監事が署名又は記名押印しなければなりませんが、定款で、議事録に署名又は記名押印しなければならない者を出席した代表理事とする旨の定めをすることができます(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律95条3項)。代表理事の変更の登記では、議事録に押された印鑑についての証明書の添付が問題になるので、代表権を有しない理事が署名・押印していない理由を明らかにするため、その定款を添付しなければなりません。
【ウ】誤り
名称の変更は定款の変更であり、社員総会の特別決議によります。特別決議は、総社員の半数以上であって、総社員の議決権の3分の2(これを上回る割合を定款で定めた場合はその割合)以上に当たる多数をもって行います(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律146条・49条2項)。4分の3ではありません。
【エ】正しい
一般社団法人を設立するには、設立時社員が共同して定款を作成し、その全員が署名又は記名押印しなければなりません(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律10条1項)。「共同して」とあるので設立時社員は2人以上必要で、定款には設立時社員の氏名又は名称及び住所を記載します(同法11条1項4号)。
【オ】誤り
会計監査人の設置が義務づけられるのは大規模一般社団法人で(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律62条)、これは最終事業年度に係る貸借対照表の負債の部に計上した額の合計額が200億円以上である一般社団法人をいいます(同法2条2号)。基金の額は基準になりません。
【まとめ】
誤っているのはウとオで、この組合せは (4) です。
出典:2025年(令和7年度) 司法書士試験 午後の部 第35問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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