登記の原因に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5 までのうち、どれか。…
午後の部(不動産登記法・商業登記法) 午後の部 第15問
登記の原因に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5 までのうち、どれか。ア 内縁関係を解消した一方当事者が他方当事者に対して財産分与を原因とする不動産の所有権の移転の登記を命ずる確定判決の正本を提供して所有権の移転の登記を申請する場合には、その登記の原因を「財産分与」とすることはできない。イ Aを抵当権者、Bを債務者とする抵当権の設定の登記がされている場合において、CとAとの間で、CがBと連帯してBがAに対して負担する債務と同一の内容の債務を負担する契約がされたことによるCを連帯債務者に追加する抵当権の変更の登記を申請するときは、その登記の原因を「併存的債務引受」とすることができる。ウ 順位1 番の抵当権の登記名義人と順位2 番の抵当権の登記名義人が同一人である場合において、当該抵当権相互の順位の変更の登記を申請するときは、その登記の原因を「変更」とすることができる。エ 敷地権付き区分建物について、敷地権の登記名義人の承諾を得て表題部所有者から所有権を取得した者が所有権の保存の登記を申請する場合には、その登記の原因を「保存」とすることができる。オ Aを抵当権者、Bを債務者とする抵当権の設定の登記がされている場合において、債務者をCと交替する更改がされたことによるCを債務者とする抵当権の変更の登記を申請するときは、その登記の原因を「債務者更改による新債務担保」とすることができる。
- (1)アウ
- (2)アエ
- (3)イウ
- (4)イオ
- (5)エオ
正答 (2)
正答は (2)。誤っているのはアとエです。
【ア】誤り
内縁関係の解消に伴う財産の分与にも、離婚の財産分与の規定(民法768条)が類推適用されると解されており、登記の実務でも、内縁関係の解消による財産分与を登記原因とすることができるとされています。確定判決の正本を提供して申請する場合も、登記原因を「財産分与」とすることができます。
【イ】正しい
CがBと連帯して、BがAに対して負担する債務と同一の内容の債務を負担する契約は、併存的債務引受です(民法470条)。これによりCを連帯債務者に追加する抵当権の変更の登記の登記原因は、「年月日併存的債務引受」とすることができます。
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【ウ】正しい
抵当権の順位の変更の登記の登記原因は、通常は各抵当権者の「合意」ですが、順位1番と順位2番の抵当権の登記名義人が同一人である場合には、合意の相手方がいないので、登記原因を「変更」とする扱いとされています。
【エ】誤り
区分建物の表題部所有者から所有権を取得した者は、直接自己名義で所有権の保存の登記を申請することができ、敷地権付き区分建物のときは敷地権の登記名義人の承諾を得なければなりません(不動産登記法74条2項)。この保存の登記は敷地権の移転の登記としての効力も有するので、敷地権付き区分建物の場合には、登記原因及びその日付(例えば「年月日売買」)を申請情報の内容とします(不動産登記令3条6号)。登記原因を「保存」とすることはできません。
【オ】正しい
債務者の交替による更改がされた場合、債権者は、更改前の債務の目的の限度において、抵当権を更改後の債務に移すことができます(民法518条)。この場合の抵当権の変更の登記の登記原因は、「年月日債務者更改による新債務担保」とされています。
【組み合わせ】
誤っているのはアとエで、これを組とする (2) が正答です。
出典:2022年(令和4年度) 司法書士試験 午後の部 第15問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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