配偶者居住権の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは,後記1から5 までのうち,どれか。…
午後の部(不動産登記法・商業登記法) 午後の部 第24問
配偶者居住権の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは,後記1から5 までのうち,どれか。ア 登記原因を遺産分割として配偶者居住権の設定の登記を申請する場合には,被相続人の死亡の日を登記原因の日付としなければならない。イ 被相続人が所有権の登記名義人である建物について配偶者居住権の設定の登記の申請をするときは,その前提として当該建物について被相続人から承継人への所有権の移転の登記をすることを要しない。ウ 配偶者居住権の設定を内容とする死因贈与契約を締結したときは,贈与者の生存中に当該配偶者居住権の設定の仮登記を申請することができる。エ 配偶者居住権の設定の登記がされた後に配偶者居住権の存続期間が短縮されたときは,当該短縮を内容とする配偶者居住権の変更の登記を申請することはできない。オ 配偶者居住権者の死亡によって配偶者居住権が消滅したときは,登記権利者は,単独で配偶者居住権の登記の抹消を申請することができる。
- (1)アウ
- (2)アエ
- (3)イエ
- (4)イオ
- (5)ウオ
正答 (5)
正答は (5)。正しいのはウとオです。
配偶者居住権は、2020年4月1日施行の相続法の改正で設けられた権利で、遺産分割、遺贈(民法1028条1項)、死因贈与などによって成立し、登記をすれば第三者に対抗できます(同法1031条2項・605条)。
【ア】誤り
遺産分割によって配偶者居住権を取得した場合、登記原因の日付は遺産分割の協議が成立した日(審判によるときは審判の確定日など)です。配偶者居住権は遺産分割によって成立するので、被相続人の死亡の日ではありません。
【イ】誤り
配偶者居住権の設定の登記は、建物の所有者(遺産分割で建物を取得した相続人など)を登記義務者、配偶者を登記権利者とする共同申請でします。そのため、前提として、被相続人から建物を取得した承継人への所有権の移転の登記をする必要があります。
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【ウ】正しい
配偶者居住権は死因贈与によっても設定することができ、贈与者の生存中に、配偶者居住権の設定の仮登記(始期付き)を申請することができるとされています。死因贈与による権利の取得の請求権を保全するための仮登記です(不動産登記法105条2号)。
【エ】誤り
配偶者居住権の存続期間は登記事項です(不動産登記法81条の2第1号)。存続期間を延長したり更新したりすることはできないとされていますが、短縮することはでき、その場合は配偶者居住権の変更の登記を申請することができます。
【オ】正しい
配偶者居住権は配偶者の死亡によって消滅します(民法1036条・597条3項)。登記事項である存続期間から、配偶者の死亡によって消滅することが登記上明らかなので、登記権利者(建物の所有者)は、配偶者の死亡を証する情報を提供して、単独で配偶者居住権の登記の抹消を申請することができるとされています(不動産登記法69条参照)。
【組み合わせ】
正しいのはウとオで、これを組とする (5) が正答です。
出典:2021年(令和3年度) 司法書士試験 午後の部 第24問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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