23 歳の女性。下顎右側智歯周囲歯肉の自発痛を主訴として来院した。診察の結果、8の抜歯を行うこととした。アドレナリン含有…
A問題 第60問
23 歳の女性。下顎右側智歯周囲歯肉の自発痛を主訴として来院した。診察の結果、8の抜歯を行うこととした。アドレナリン含有2 %リドカイン塩酸塩で浸潤麻酔を行ったところ次第に意識レベルが低下した。このときの手指の写真(別冊No. 16)を別に示す。意識レベル低下の原因はどれか。1 つ選べ。
- (1)脳血管収縮
- (2)脈拍数減少
- (3)心拍出量減少
- (4)血管透過性亢進
- (5)副交感神経活動の亢進
正答 (1)
正答は (1)。脳血管収縮です。
【見るところ】
手指の写真(別冊No. 16)では、指が伸びたまま中手指節関節で曲がり、母指が手のひら側に入り込んだ形(助産師の手位)になっています。
手の筋のけいれん(テタニー)です。
局所麻酔の痛みや不安で過呼吸になった、過換気症候群です。呼吸が速く深くなると、二酸化炭素が出ていき(低二酸化炭素血症)、血液がアルカリ性に傾きます(呼吸性アルカローシス)。するとイオン化カルシウムが減って手指のしびれ・テタニーが起こり、二酸化炭素の低下で脳の血管が収縮して脳血流が減り、めまいや意識レベルの低下が起こります。処置を中止し、落ち着かせて、ゆっくり呼吸するよう声をかけます。
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【ほかの選択肢】
(2) 脈拍数減少 過換気症候群ではふつう頻脈になる 誤り
(3) 心拍出量減少 意識レベル低下の主な原因ではない 誤り
(4) 血管透過性亢進 アナフィラキシーの機序 誤り
(5) 副交感神経活動の亢進 血管迷走神経反射(デンタルショック)の機序で、徐脈・血圧低下・顔面蒼白を伴い、テタニーは起こらない 誤り
出典:2025年(令和7年) 歯科医師国家試験 問60(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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