7歳の男児。右眼の視力低下を主訴に来院した。視力は右0.07(0.7×-5.00D◯cyl-8.00D 15°)、左1.…
午前 第71問
7歳の男児。右眼の視力低下を主訴に来院した。視力は右0.07(0.7×-5.00D◯cyl-8.00D 15°)、左1.0(1.2×-0.25D)であった。右眼の散瞳下の細隙灯顕微鏡写真(別冊No. 9)を別に示す。考えられる全身異常はどれか。
- (1)難 聴
- (2)陰部潰瘍
- (3)皮膚紅斑
- (4)カフェオレ斑
- (5)心血管系疾患
正答 (5)
正答は (5)。考えられる全身異常は心血管系疾患です。
散瞳した右眼の写真では、広がった瞳孔の中に水晶体の縁(赤道部)が弧を描いて見え、水晶体が正しい位置からずれています(水晶体偏位・亜脱臼)。チン小帯が弱く、水晶体が偏って傾くため、右眼は強い近視と大きな乱視(cyl-8.00 D)になり、矯正しても 0.7 です。小児の両眼または片眼の水晶体偏位で、まず考えるのは Marfan 症候群です。Marfan 症候群は結合組織の病気で、大動脈の拡張・解離や僧帽弁逸脱などの心血管系の異常を伴い、命に関わることがあるので、全身の検査が欠かせません。
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【ほかの選択肢】
(1) 難聴 Alport 症候群(前部円錐水晶体)や Vogt-小柳-原田病などで伴う。水晶体偏位とは結びつきにくい 誤り
(2) 陰部潰瘍 Behçet 病の症状 誤り
(3) 皮膚紅斑 Behçet 病の結節性紅斑、全身性エリテマトーデスの蝶形紅斑など 誤り
(4) カフェオレ斑 神経線維腫症1型の症状。眼では虹彩の Lisch 結節や視神経膠腫を伴う 誤り
【水晶体偏位を起こす全身の病気】
Marfan 症候群:上方(耳側上方)への偏位が多い。心血管系の異常
ホモシスチン尿症:下方への偏位が多い。血栓症・知的障害
Weill-Marchesani 症候群:小球状水晶体、低身長
出典:2023年(令和5年) 視能訓練士国家試験 問71(厚生労働省 公表)出典元ページ
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