60 歳の女性。斜めにだぶって見えると訴え来院した。Maddox 二重杆試験を行った結果(別冊No. 10)を別に示す。…
午後 第73問
60 歳の女性。斜めにだぶって見えると訴え来院した。Maddox 二重杆試験を行った結果(別冊No. 10)を別に示す。正しいのはどれか。
- (1)下直筋麻痺である。
- (2)外方回旋複視がある。
- (3)左眼の上斜視である。
- (4)眼底は内方回旋している。
- (5)右レンズを90° にすると赤線は右上がりに見える。
正答 (5)
正答は (5)。右レンズを 90°にすると、赤線は右上がりに見えます。
Maddox 二重杆試験は、左右の眼の前に Maddox 杆(右は赤、左は白)を置き、見える2本の線の傾きから回旋偏位を測る検査です。杆の溝の向きと直角の向きに線が見えるので、杆を 90°に置くと、回旋偏位がなければ線は水平に見えます。
写真では、右眼の赤い杆を 100°に回したときに、赤線と白線がともに水平に見えています(白線の下に赤線)。試験枠の目盛りで、100°は 90°から右眼の耳側(写真では左側)へ 10°傾いた位置です。杆を耳側へ回して初めて線が水平に見えるのは、右眼が 10°外方回旋しているためと読めます。
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杆を 90°に戻すと、外方回旋している右眼には、水平な線が、眼の回旋と逆の向き(鼻側が下がる向き)に傾いて見えます。右眼の鼻側は左なので、患者からは赤線が右上がりに見えます。
【ほかの選択肢】
(1) 下直筋麻痺である。 誤り
下直筋は外方回旋の作用をもつので、麻痺すると内方回旋偏位になります。外方回旋偏位は上斜筋麻痺を考える所見です。
(2) 外方回旋複視がある。 誤り
眼は外方回旋していますが、自覚される像は逆の内方回旋の向きに傾いて見えます(上に書いた右上がりの見え方)。公表の正答では、この選択肢は誤りの扱いです。
(3) 左眼の上斜視である。 誤り
図では白線(左眼)の下に赤線(右眼)が見えています。像は眼のずれと逆の向きに見えるので、右眼が上にずれている(右上斜視)と読め、左眼の上斜視ではありません。
(4) 眼底は内方回旋している。 誤り
右眼は外方回旋しているので、眼底(中心窩と乳頭の位置関係)も外方回旋の向きにずれます。
出典:2024年(令和6年) 視能訓練士国家試験 問73(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
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