一般用医薬品の主な安全対策に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…
医薬品の適正使用と安全対策 第119問
一般用医薬品の主な安全対策に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a アンプル剤は錠剤、散剤等に比べて吸収が速く、血中濃度が急速に高値に達するため、通常用量でも副作用を生じやすいことが確認されたことから、1965年、厚生省(当時)より関係製薬企業に対し、アンプル入りかぜ薬製品の回収が要請された。b 一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎の発生事例が複数報告されたことから、厚生労働省は2003年に一般用かぜ薬全般につき、使用上の注意の改訂を指示した。c 芍薬甘草湯とインターフェロン製剤の併用例による間質性肺炎が報告されたことから、1994年に芍薬甘草湯とインターフェロン製剤との併用を禁忌とする旨の使用上の注意の改訂がなされた。
- (1)a: 誤 b: 誤 c: 正
- (2)a: 正 b: 正 c: 正
- (3)a: 正 b: 正 c: 誤
- (4)a: 正 b: 誤 c: 誤
- (5)a: 誤 b: 正 c: 誤
正答 (3)
正答は (3)。正しいのは(a)と(b)で、(c)が誤りです。
【(a)正しい ―― アンプル入りかぜ薬事件】
アンプル剤は、錠剤や散剤等に比べて吸収が速く、血中濃度が急速に高値に達するため、通常用量でも副作用を生じやすいことが確認されました。
1965年(昭和40年)、厚生省(当時)は関係製薬企業に対し、アンプル入りかぜ薬製品の回収を要請しました。
背景として、1959年(昭和34年)から1965年(昭和40年)までの間に、アンプル入りかぜ薬を使用した後に、死亡例が発生したことがあります。この事例は、解熱鎮痛成分としてアミノピリン、スルピリンが配合されていたものでした。
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その後、アンプル剤以外の一般用かぜ薬についても、1970年(昭和45年)に、用法・用量の見直し、成分の配合量の見直し等が行われました。
【(b)正しい ―― 一般用かぜ薬と間質性肺炎】
一般用かぜ薬の使用によると疑われる間質性肺炎の発生事例が、2003年(平成15年)5月までに26例報告されたことから、厚生労働省は2003年6月、一般用かぜ薬全般について、使用上の注意の改訂を指示しました。
改訂の内容は、「まれに間質性肺炎の重篤な症状が起きることがあり、その症状は、かぜの諸症状と区別が難しいため、症状が悪化した場合には服用を中止して医師の診療を受ける」旨の注意喚起です。
当初は、「5~6回服用しても症状がよくならない場合には服用を中止して、医師の診療を受ける」という注意喚起がなされていましたが、それでは足りないと判断されました。
【(c)が誤り ―― 芍薬甘草湯ではなく小柴胡湯】
インターフェロン製剤との併用が問題になったのは、小柴胡湯です。芍薬甘草湯ではありません。
小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用例による間質性肺炎が報告されたことから、1994年(平成6年)1月、インターフェロン製剤との併用を禁忌とする旨の使用上の注意の改訂がなされました。
しかしその後も、小柴胡湯による間質性肺炎に関する 死亡例を含む副作用報告が相次いだため、1996年(平成8年)3月、厚生省(当時)から関係製薬企業に対して緊急安全性情報の配布が指示されました。
とくに、慢性肝炎患者が小柴胡湯を使用して、間質性肺炎が発生し、死亡を含む重篤な転帰に至った例があったとされています。
【他の主な安全対策】
塩酸フェニルプロパノールアミン(PPA)含有医薬品 2000年5月、米国において、PPAが配合された食欲抑制剤(日本では該当製品なし)を使用した女性で、出血性脳卒中の発生リスクとの関連性が高いとの報告がなされ、米国食品医薬品庁(FDA)から米国内における自主的な販売中止が要請されました。日本では食欲抑制剤として承認されていないことなどから、同年11月、直ちに販売を中止する必要はないものとして、心臓病の人や脳出血の既往がある人等は使用しないよう注意喚起が行われました。
日本では食欲抑制剤としての承認はないものの、鼻炎用内服薬、鎮咳去痰薬、かぜ薬等に配合されており、2003年8月までに、PPAが配合された一般用医薬品による脳出血等の副作用症例が複数報告され、それらの多くが、用法・用量の範囲を超えた使用または禁忌とされている高血圧症患者への使用によるものであったため、厚生労働省から関係製薬企業等に対して、使用上の注意の改訂、情報提供の徹底等を行うとともに、代替成分としてプソイドエフェドリン塩酸塩(PSE)等への速やかな切替えが指示されました。
年号と成分名の組合せが問われますので、1965年アンプル、1994年小柴胡湯、1996年緊急安全性情報、2003年かぜ薬の間質性肺炎とPPAと、並べて覚えておきましょう。
出典:登録販売者試験 令和6年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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