強心薬とその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…
主な医薬品とその作用 第72問
強心薬とその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a 強心薬は、疲労やストレス等による軽度の心臓の働きの乱れについて、心臓の働きを整えて、動悸や息切れ等の症状の改善を目的とする医薬品である。b ロクジョウは、シカ科のジャコウジカの雄の麝香腺分泌物を基原とする生薬である。c ゴオウは、強心作用のほか、末梢血管の収縮による血圧上昇等の作用があるとされる。d センソは、一般用医薬品で1日用量を5 mg以下となるよう用法・用量が定められている。
- (1)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (2)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (4)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 正
- (5)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
正答 (4)
正答は (4)。正しいのは(a)と(d)です。
【(a)正しい ―― 強心薬の目的】
強心薬は、疲労やストレス等による軽度の心臓の働きの乱れについて、心臓の働きを整えて、動悸や息切れ等の症状の改善を目的とする医薬品です。
「軽度の」という限定が付いている点が大切です。強心薬を5から6日間使用して症状の改善がみられない場合には、心臓以外の要因、例えば呼吸器疾患、貧血、高血圧症、甲状腺機能の異常等のほか、精神神経系の疾患も考えられるため、医療機関の受診を勧めてください。
また、激しい運動をしていないにもかかわらず突発的に動悸や息切れが起こり、意識が薄れてきたり、脈が十分触れなくなったり、胸部の痛みや冷や汗を伴うような場合には、早急に医師の診療を受ける必要があります。
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【(b)が誤り ―― これはジャコウの説明】
シカ科のジャコウジカの雄の麝香腺分泌物を基原とするのは、ジャコウ(麝香)です。ロクジョウではありません。
ジャコウ シカ科のジャコウジカの雄の麝香腺分泌物。強心作用のほか、呼吸中枢を刺激して呼吸機能を高めたり、意識をはっきりさせる等の作用
ロクジョウ シカ科のマンシュウアカジカまたはマンシュウジカ等の雄の幼角。強心作用のほか、強壮、血行促進等の作用
どちらもシカ科ですが、分泌物か幼角かで区別します。ロクジョウの「鹿茸」は、字のとおり鹿の若い角です。
【(c)が誤り ―― ゴオウは血圧を下げる】
ゴオウ(牛黄)は、ウシ科のウシの胆嚢中に生じた結石を基原とし、強心作用のほか、末梢血管の拡張による血圧降下、興奮を鎮める等の作用があるとされます。
設問は「末梢血管の収縮による血圧上昇」としており、逆です。血管を広げれば血圧は下がる、という当たり前の関係で確認してください。
なお、牛の胆嚢中の結石がゴオウ、牛等の胆汁を乾燥したものが動物胆という区別もあります。ユウタン(熊胆)はクマ科のヒグマその他近縁動物の胆汁を乾燥したもので、苦味による健胃作用を期待して用いられます。
【(d)正しい ―― センソは1日用量5ミリグラム以下】
センソ(蟾酥)は、ヒキガエル科のアジアヒキガエル等の耳腺の分泌物を集めたもので、微量で強い強心作用を示します。
有効域が狭い成分であるため、一般用医薬品では、1日用量が5ミリグラム以下となるよう用法・用量が定められており、これを超えて含有する医薬品は劇薬に指定されています。
5ミリグラム センソの1日用量の上限
この数字は頻出です。また、センソは局所麻酔作用を示し、口中で噛み砕くと舌等が麻痺することがあるため、噛まずに服用する必要があります。有効域が比較的狭い成分であり、一般用医薬品では通常用量においても、悪心(吐きけ)、嘔吐の副作用が現れることがあります。
出典:登録販売者試験 令和6年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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