次の表は、ある外用痔疾用薬に含まれている成分の一覧である。…
主な医薬品とその作用 第88問
次の表は、ある外用痔疾用薬に含まれている成分の一覧である。1g中プレドニゾロン酢酸エステル 1 mgリドカイン 30 mgクロルフェニラミンマレイン酸塩 2 mgアラントイン 10 mgトコフェロール酢酸エステル 30 mgセチルピリジニウム塩化物水和物 2 mgナファゾリン塩酸塩 0.3 mgこの外用痔疾用薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a 痔による肛門部の炎症や痒みを和らげる成分として、プレドニゾロン酢酸エステルが配合されている。b この医薬品に配合されているリドカインは、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることがある。c 血管収縮作用による止血効果を期待して、クロルフェニラミンマレイン酸塩が配合されている。d 痔による肛門部の創傷の治癒を促す効果を期待して、アラントインが配合されている。
- (1)a: 正 b: 正 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (4)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (5)a: 誤 b: 誤 c: 誤 d: 正
正答 (2)
正答は (2)。誤っているのは(c)だけです。
外用痔疾用薬の成分表を読ませる形式ですが、問われているのは成分ごとの配合目的です。ひとつずつ確認します。
【(a)正しい ―― プレドニゾロン酢酸エステル】
プレドニゾロン酢酸エステルはステロイド性抗炎症成分で、痔による肛門部の炎症や痒みを和らげることを目的として配合されます。
ステロイド性抗炎症成分については、次の注意が必ず問われます。
外用でも、含有量によっては末梢組織の免疫機能を低下させる作用があり、細菌、真菌、ウイルス等による感染を増悪させるおそれがある
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患部が化膿している場合、感染性の疾患がある場合には使用を避ける
長期連用を避ける
なお、外用痔疾用薬のステロイド性抗炎症成分は、ヒドロコルチゾン酢酸エステルが配合されることもあります。
【(b)正しい ―― リドカインとアナフィラキシー】
リドカインは局所麻酔成分で、痔に伴う痛み・痒みを和らげることを目的に配合されますが、まれに重篤な副作用としてショック(アナフィラキシー)を生じることがあります。
局所麻酔成分には、ほかにアミノ安息香酸エチル、ジブカイン塩酸塩、プロカイン塩酸塩などがあります。
【(c)が誤り ―― 血管収縮はナファゾリン塩酸塩】
血管収縮作用による止血効果を期待して配合されているのは、この処方ではナファゾリン塩酸塩です。クロルフェニラミンマレイン酸塩ではありません。
クロルフェニラミンマレイン酸塩は抗ヒスタミン成分で、痔に伴う痒みを和らげることを目的として配合されます。
ナファゾリン塩酸塩(アドレナリン作動成分) 血管収縮作用による止血
クロルフェニラミンマレイン酸塩(抗ヒスタミン成分) 痒みを和らげる
なお、アドレナリン作動成分が配合された坐剤および注入軟膏は、交感神経系に対する刺激作用によって、心臓病、高血圧、糖尿病または甲状腺機能障害の診断を受けた人では、症状を悪化させるおそれがあります。使用前に相談が必要です。
【(d)正しい ―― アラントイン】
アラントインは組織修復成分で、痔による肛門部の創傷の治癒を促す効果を期待して配合されます。
同じ働きをする成分にアルミニウムクロルヒドロキシアラントイネート(アルクロキサ)があります。
【その他の配合成分】
トコフェロール酢酸エステル(ビタミンE) 肛門周囲の末梢血管の血行を改善する
セチルピリジニウム塩化物水和物 殺菌消毒成分。痔疾患に伴う細菌感染を防止する
【痔の基本と受診勧奨】
痔は、肛門に過度の負担をかけることが原因で生じ、肛門の血管がうっ血し、肛門に負担がかかることによって生じるとされています。痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔瘻の3つが主なものです。
一般用医薬品は、比較的軽度の症状の緩和を目的とするものであり、一定期間使用してもなお、排便時の出血、疼痛、肛門周囲の痒み等の症状が続く場合には、専門医の診療を受ける必要があります。痔瘻は手術が必要になることが多く、市販薬では対処できません。
出典:登録販売者試験 令和6年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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