殺虫剤・忌避剤とその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…

主な医薬品とその作用 第100問

殺虫剤・忌避剤とその成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a 殺虫剤の使用に当たっては、殺虫作用に対する抵抗性が生じるのを避けるため、同じ殺虫成分を長期間連用せず、いくつかの殺虫成分を順番に使用していくことが望ましい。b ピレスロイド系殺虫成分は、除虫菊の成分から開発された成分で、比較的速やかに自然分解して残効性が低い。c カーバメイト系殺虫成分は、アセチルコリンエステラーゼと不可逆的に結合してその働きを阻害する。d ディートは、年齢による使用制限がない忌避成分で、蚊やマダニなどに対して効果を発揮する。

正答 (1)
正答は (1)。正しいのは(a)と(b)です。 【(a)正しい ―― 抵抗性を避けるための輪番使用】 殺虫剤の使用に当たっては、殺虫作用に対する抵抗性が生じるのを避けるため、同じ殺虫成分を長期間連用せず、いくつかの殺虫成分を順番に使用していくことが望ましいとされています。 同じ薬を使い続けると、それに耐える個体だけが生き残って増えてしまう、という考え方です。 【(b)正しい ―― ピレスロイド系】 ピレスロイド系殺虫成分は、除虫菊の成分から開発された成分で、比較的速やかに自然分解して残効性が低いため、家庭用殺虫剤に広く用いられています。
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ペルメトリン、フェノトリン、フタルスリン 神経細胞に直接作用して、神経伝達を阻害する フェノトリンは、殺虫成分で唯一、人体に直接適用されるもの(シラミの駆除を目的とする製品) 残効性が低いから家庭で使える、という関係を押さえてください。 【(c)が誤り ―― カーバメイト系は可逆的】 カーバメイト系殺虫成分は、アセチルコリンエステラーゼと可逆的に結合してその働きを阻害します。「不可逆的」ではありません。 殺虫成分の作用機序を整理しましょう。 有機リン系(ダイアジノン、フェニトロチオン、フェンチオン、トリクロルホン、ジクロルボス、クロルピリホスメチル) アセチルコリンエステラーゼと不可逆的に結合 カーバメイト系(プロポクスル) アセチルコリンエステラーゼと可逆的に結合 オキサジアゾール系(メトキサジアゾン) アセチルコリンエステラーゼと可逆的に結合 ピレスロイド系(ペルメトリン、フェノトリン、フタルスリン) 神経細胞に直接作用して神経伝達を阻害 有機塩素系(オルトジクロロベンゼン) ピレスロイド系と同様の作用機序 昆虫成長阻害成分(メトプレン、ピリプロキシフェン、ジフルベンズロン) 幼虫が蛹になるのを妨げる、または脱皮阻害 不可逆的なのは有機リン系だけです。だからこそ有機リン系は毒性が問題になる、と理屈でつないで覚えてください。 有機リン系は、哺乳類や鳥類では速やかに分解されて排泄されるため毒性は比較的低いとされていますが、高濃度または多量に曝露した場合(特に、原液を用いる場合)には、縮瞳、呼吸困難、筋肉麻痺等の症状が現れるおそれがあります。 メトプレンとピリプロキシフェンは幼若ホルモンに類似した作用を示し、ジフルベンズロンは脱皮時の新しい外殻の形成を阻害して、幼虫の正常な脱皮をできなくする作用を示します。メトプレンとピリプロキシフェンは、蛹にならずに成虫になる不完全変態の昆虫やダニには効果がありません。 【(d)が誤り ―― 年齢による使用制限がある】 ディートは、生後6カ月未満の乳児への使用を避けることとされており、生後6カ月から12歳未満までの小児については、顔面への使用を避け、1日の使用限度(生後6カ月以上2歳未満:1日1回、2歳以上12歳未満:1日1回から3回)を守って使用する必要があります。 したがって「年齢による使用制限がない」とする設問は誤りです。 ディートについては、ほかに次の点も重要です。 医薬品または医薬部外品の忌避成分として、最も効果的で、効果の持続性も高い 蚊、ブユ(ブヨ)、トコジラミ、ノミ、イエダニ、マダニ等に対して効果を発揮する 外国において、神経毒性が示唆されている 忌避剤は、虫さされによる痒みや腫れを和らげる効果はありません。この点も混同しやすいので注意してください。

出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ

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