外皮系に関する次の記述のうち、正しい組合せはどれか。…
人体の働きと医薬品 第49問
外皮系に関する次の記述のうち、正しい組合せはどれか。a 毛根を鞘状に包んでいる毛包には立毛筋と皮脂腺がつながっており、立毛筋は気温や感情の変化などの刺激により収縮し、毛穴が隆起する立毛反射(いわゆる「鳥肌」)が生じる。b 汗腺には、腋窩(わきのした)などの毛根部に分布するエクリン腺と、手のひらなど毛根がないところも含め全身に分布するアポクリン腺(体臭腺)の二種類がある。c メラニン色素は、真皮及び皮下組織に多く存在するメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生され、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する役割がある。d 皮膚の表面に存在する微生物のバランスが崩れたり、皮膚を構成する組織に損傷を生じると、病原菌の繁殖、侵入が起こりやすくなる。
- (1)(a、b)
- (2)(a、c)
- (3)(a、d)
- (4)(b、d)
- (5)(c、d)
正答 (3)
正答は (3)。正しいのは(a)と(d)です。
【(a)正しい ―― 立毛筋と鳥肌】
毛根を鞘状に包んでいる毛包には、立毛筋と皮脂腺がつながっており、立毛筋は、気温や感情の変化などの刺激により収縮し、毛穴が隆起する立毛反射(いわゆる鳥肌)が生じます。
寒いときだけでなく、感情の変化(恐怖や感動)でも起こる、という点が書かれています。
皮脂腺については、脂分を蓄えた腺細胞が死んではがれ落ち、その内容物が皮脂となって毛穴から排出される、皮脂は、皮膚を潤いのある柔軟な状態に保つとともに、外部からの異物の刺激から皮膚を保護する、という記述も押さえておいてください。
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皮脂の分泌が低下すると皮膚が乾燥し、皮膚炎や湿疹を起こすことがあり、逆に、皮脂の分泌が過剰になると、皮膚に対する刺激となって、にきびや吹き出物等を生じるとされています。
【(b)が誤り ―― エクリン腺とアポクリン腺が逆】
正しくは次のとおりで、設問は2つが完全に入れ替わっています。
アポクリン腺(体臭腺) 腋窩(わきのした)などの毛根部に分布
エクリン腺 手のひらなど毛根がないところも含め、全身に分布
体温調節のための発汗は、全身の皮膚に生じます。これは全身にあるエクリン腺の働きです。一方、精神的緊張による発汗は、手のひらや足底、脇の下、顔面などの限られた皮膚に生じます。
自律神経の話と結びつけると、さらに確実です。汗腺(エクリン腺)を支配する交感神経線維の末端では、例外的にアセチルコリンが放出されます。アポクリン腺を支配する交感神経線維の末端では、原則どおりノルアドレナリンが放出されます。
【(c)が誤り ―― メラノサイトは表皮にある】
メラニン色素は、表皮の最下層にあるメラニン産生細胞(メラノサイト)で産生されます。「真皮及び皮下組織」ではありません。
皮膚の3層構造を確認しましょう。
表皮 最も外側。角質層を含む。メラノサイトは表皮の最下層にある。通常は血管が通っていない
真皮 線維芽細胞と線維性のタンパク質(コラーゲン等)からなる結合組織の層。毛細血管や知覚神経の末端が通っている
皮下組織 脂肪細胞が多く集まって皮下脂肪層となっており、外気の熱や寒さから体を守るとともに、衝撃から体を保護する
メラニン色素は、太陽光に含まれる紫外線から皮膚組織を防護する役割を担っており、過度に紫外線を浴びるとメラノサイトが活性化されて、メラニン色素の過剰な産生が起こり、シミやそばかすとして沈着します。
【(d)正しい ―― 皮膚の防御】
皮膚の表面に存在する微生物のバランスが崩れたり、皮膚を構成する組織に損傷を生じると、病原菌の繁殖、侵入が起こりやすくなります。
健康な皮膚には常在菌が住んでおり、それ自体が防御の一部を担っています。抗菌薬や消毒薬の使いすぎがかえって皮膚トラブルを招くことがあるのは、このバランスが崩れるためです。
【皮膚の主な機能】
身体の維持と保護 体表面を包んで、体の形を維持し、保護する
体内の水分の保持 体の水分が体外に蒸発しないよう、また、逆に水分が体内に浸透しないよう遮断している
熱交換 外界と体内の熱のやり取りをする
外界情報の感知 触覚、圧覚、痛覚、温度感覚等を感知する
出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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