漢方処方製剤に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…

主な医薬品とその作用 第97問

漢方処方製剤に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a 漢方処方は、処方全体としての適用性等、その性質からみて処方自体が一つの有効成分として独立したものという見方をすべきものである。b 漢方薬を使用する場合、漢方独自の病態認識である「証」に基づいて用いることが、有効性及び安全性を確保するために重要である。c 漢方処方製剤は、症状の原因となる体質の改善を主眼としているものが多く、比較的長期間(1ヶ月位)継続して服用されることがある。d 生薬成分の中には、食品(ハーブ等)として流通しているものもあるため、漢方処方製剤を販売する際は、食品として当該生薬成分を摂取していると思われる人に対して、漢方処方製剤の適正使用が促されることが重要である。

正答 (5)
正答は (5)。(a)から(d)まで、すべて正しい記述です。 【(a)正しい ―― 処方全体で一つの有効成分】 漢方処方は、処方全体としての適用性等、その性質からみて、処方自体が一つの有効成分として独立したものという見方をすべきものです。 これは漢方を理解するうえで最も大切な考え方です。個々の生薬の作用を足し合わせたものが漢方処方の効能ではありません。同じ生薬を含んでいても、組合せが違えば別の薬になります。 【(b)正しい ―― 「証」に基づいて用いる】 漢方薬を使用する場合、漢方独自の病態認識である「証」に基づいて用いることが、有効性および安全性を確保するために重要です。
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患者の「証」に合わない漢方処方製剤が選択された場合には、効果が得られないばかりでなく、副作用を生じやすくなります。 なお、一般用医薬品では、「証」という専門用語を使用することを避け、「しばり」(使用制限)として記載が行われています。「体力中等度以上で」「のぼせぎみで顔色赤く」といった表現がこれにあたります。 漢方の病態認識には、虚実、陰陽、気血水、五臓などがあります。 【(c)正しい ―― 比較的長期間の服用】 一般用医薬品に用いることが出来る漢方処方製剤は、症状の原因となる体質の改善を主眼としているものが多く、比較的長期間(1カ月位)継続して服用されることがあります。 1カ月位という期間が示されています。 ただし、漫然と長期間服用してよいということではありません。手引きも、「漢方処方製剤は、用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後3カ月未満の乳児には使用しないこととされている」、「症状の改善がみられない場合には、医師の診療を受ける」としています。 【(d)正しい ―― 食品との重複に注意】 生薬成分の中には、食品(ハーブ等)として流通しているものもあるため、漢方処方製剤を販売する際は、食品として当該生薬成分を摂取していると思われる人に対して、漢方処方製剤の適正使用が促されることが重要です。 同じ成分を医薬品と食品の両方から摂ってしまうと、意図せず過量になる可能性があります。 代表例がカンゾウ(甘草)です。カンゾウは甘味料として食品にも広く用いられているため、医薬品と食品の両方から摂取すると、グリチルリチン酸の総摂取量が多くなりすぎて、偽アルドステロン症のリスクが高まります。 購入者に健康食品やサプリメントの摂取状況を尋ねることには、こうした実務上の意味があります。 【漢方に関するよくある誤解】 手引きは、「漢方薬はすべからく作用が穏やかで、副作用が少ないと誤解されることがあるが、間質性肺炎や肝機能障害のような重篤な副作用が起こることもあり、また、証に適さない漢方処方製剤が使用されたために、効果が得られないばかりでなく、副作用を生じやすくなることがある」と明確に述べています。 実際に、小柴胡湯とインターフェロン製剤の併用による間質性肺炎は、1996年に緊急安全性情報が出された重大な事例です。 【漢方処方製剤の剤形】 現代では、漢方処方製剤の多くは、処方に基づく生薬混合物の浸出液を乾燥して粉末状にしたエキス製剤を散剤等に加工して市販されています。 用法用量において適用年齢の下限が設けられていない場合であっても、生後3カ月未満の乳児には使用しないという点も、繰り返し確認しておいてください。

出典:登録販売者試験 令和7年度(群馬県 公表問題)出典元ページ

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