医薬品の体内での働きに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…

人体の働きと医薬品 第57問

医薬品の体内での働きに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a 血中濃度はある時点でピークに達し、その後は低下していくが、これは吸収・分布の速度が代謝・排泄の速度を上回るためである。b 一度に大量の医薬品を摂取しても、ある血中濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなり、有害な作用(副作用や毒性)も現れにくくなる。c 全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が、最小有効濃度と毒性が現れる濃度域の間の範囲に維持されるよう、使用量及び使用間隔が定められている。d トランスポーターは、細胞膜の脂質二重層を貫き、埋め込まれて存在する膜貫通タンパク質で、細胞膜の内外へ極性物質、イオンを選択的に運ぶ。

正答 (1)
正答は (1)。c と d が正しい記述です。 【(a)が誤り ―― 理由が逆】 血中濃度はある時点でピークに達し、その後は低下していきますが、これは代謝・排泄の速度が吸収・分布の速度を上回るためです。設問は逆になっています。 体内に入ってくる速さより、出ていく速さが勝ったときに濃度が下がる、というだけの話です。落ち着いて考えれば当たり前ですが、試験の場では読み飛ばしがちですので注意してください。 【(b)が誤り ―― 副作用や毒性はむしろ現れやすくなる】 一度に大量の医薬品を摂取しても、ある血中濃度以上になるとより強い薬効は得られなくなり、有害な作用(副作用や毒性)は現れやすくなります。「現れにくくなる」というのは正反対です。
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効果は頭打ちになるのに、害だけが増えていく。これが用量を守らなければならない根本的な理由です。問27の「薬はよく効けばよいと短絡的に考えて用量を超える量を服用すると副作用につながる危険性が高い」という記述と、同じことを別の角度から述べています。 【(c)正しい ―― 有効濃度と毒性濃度の間】 全身作用を目的とする医薬品の多くは、使用後の一定期間、その有効成分の血中濃度が、最小有効濃度と毒性が現れる濃度域の間の範囲に維持されるよう、使用量及び使用間隔が定められています。 血中濃度が最小有効濃度(閾値)を超えたときに薬効が現れ、ある濃度以上になると毒性が現れるという関係があります。用法用量は、この2本の線の間を狙って設計されたものです。1日3回という回数も、間隔を空けすぎれば効果が途切れ、詰めすぎれば毒性域に入るという事情から決まっています。 【(d)正しい ―― トランスポーター】 トランスポーターは、細胞膜の脂質二重層を貫き、埋め込まれて存在する膜貫通タンパク質で、細胞膜の内外へ極性物質やイオンを選択的に運びます。 脂質二重層は油の膜ですから、水になじむ極性物質やイオンはそのままでは通り抜けられません。そこで、専用の通り道として働くのがトランスポーターです。問56で触れたとおり、血漿タンパク質と複合体を形成している分子はトランスポーターによって輸送されません。

出典:登録販売者試験 令和8年度(群馬県 公表問題)出典元ページ

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