胃腸鎮痛鎮痙薬に含まれている抗コリン成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…

主な医薬品とその作用 第85問

胃腸鎮痛鎮痙薬に含まれている抗コリン成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a 胃腸鎮痛鎮痙薬に配合される抗コリン成分としては、ブチルスコポラミン臭化物、チキジウム臭化物等がある。b 抗コリン成分は副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンとその受容体の反応を妨げる。c 抗コリン成分が配合された医薬品を使用した後は、乗物又は機械類の運転操作を避ける必要がある。d 高齢者では、一般的に唾液分泌亢進や下痢の副作用が現れやすい。

正答 (5)
正答は (5)。d が誤りです。 【(a)正しい ―― 代表的な抗コリン成分】 胃腸鎮痛鎮痙薬に配合される抗コリン成分には、ブチルスコポラミン臭化物、メチルベナクチジウム臭化物、ジサイクロミン塩酸塩、オキシフェンサイクリミン塩酸塩、チキジウム臭化物などがあります。 このほか、ロートエキス(ロートコンから得られた生薬成分)も抗コリン成分として用いられます。 【(b)正しい ―― 作用の仕組み】 抗コリン成分は、副交感神経の伝達物質であるアセチルコリンと受容体の反応を妨げることで、胃痛、腹痛、さしこみを鎮める(鎮痛鎮痙)ほか、胃酸過多や胸やけに対する効果も期待されます。
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胃腸の運動は副交感神経が高めていますから、それを妨げれば痙攣が鎮まる、という理屈です。 【(c)正しい ―― 運転操作は避ける】 抗コリン成分が配合された医薬品を使用した後は、乗物又は機械類の運転操作を避ける必要があります。 理由は、散瞳による目のかすみや異常な眩しさ、眠気等の副作用が現れることがあり、重大な事故につながるおそれがあるからです。目のかすみだけでなく、眠気も理由に含まれます。 【(d)が誤り ―― 現れるのは口渇と便秘】 抗コリン成分の副作用として現れやすいのは、散瞳による目のかすみや異常な眩しさ、顔のほてり、頭痛、眠気、口渇、便秘、排尿困難です。「唾液分泌亢進や下痢」ではありません。 副交感神経の働きを抑えるのですから、唾液の分泌は減って口が渇き、胃腸の運動は抑えられて便秘に傾くのが筋道です。設問はいずれも正反対です。 高齢者では、口渇、便秘、排尿困難等の副作用が現れやすいとされ、前立腺肥大による排尿困難、緑内障、心臓病の診断を受けた人では症状の悪化を招くおそれがあります。 【理屈で押さえる】 副交感神経を抑える → 唾液が減る  → 口渇 副交感神経を抑える → 腸が動かない → 便秘 副交感神経を抑える → 膀胱が縮まない→ 排尿困難 副交感神経を抑える → 瞳孔が開く  → 目のかすみ、異常な眩しさ この流れを一本つかんでおけば、副作用の一覧を丸暗記しなくても判断できます。

出典:登録販売者試験 令和8年度(群馬県 公表問題)出典元ページ

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