整腸薬及び瀉下薬に含まれている成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。…
主な医薬品とその作用 第84問
整腸薬及び瀉下薬に含まれている成分に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a トリメブチンマレイン酸塩は、消化管(胃及び腸)の平滑筋に直接作用して、消化管の運動を調整する作用があるとされる。b ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸では分解されないが、大腸に生息する腸内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用を示すようになる。c ヒマシ油は、腸内容物の排除を目的として用いられ、緩やかで弱い瀉下作用を示すため、3歳未満の乳幼児に使用しても問題ない。d マルツエキスは、主成分である麦芽糖が腸内細菌によって分解(発酵)して生じるガスによって便通を促すとされている。
- (1)a: 誤 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (4)a: 正 b: 正 c: 正 d: 正
- (5)a: 誤 b: 誤 c: 誤 d: 正
正答 (2)
正答は (2)。c が誤りです。
【(a)正しい ―― トリメブチンマレイン酸塩】
トリメブチンマレイン酸塩は、消化管(胃及び腸)の平滑筋に直接作用して、消化管の運動を調整する作用があるとされます。
「調整する」という言い方が特徴的です。消化管の運動が低下しているときは亢進的に、運動が亢進しているときは抑制的に働くため、下痢にも便秘にも使える、という珍しい成分です。なお、まれに重篤な副作用として肝機能障害を生じることがあります。
【(b)正しい ―― ピコスルファートナトリウム】
ピコスルファートナトリウムは、胃や小腸では分解されないが、大腸に生息する腸内細菌によって分解されて、大腸への刺激作用を示すようになります。
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大腸刺激性瀉下成分の一つです。同じ分類にはセンナ、センノシド、ダイオウ、ビサコジルがあります。センナ・センノシド・ダイオウについては、大腸に生息する腸内細菌によって分解され、生じた分解物が大腸を刺激するという点と、吸収された成分の一部が乳汁中に移行して、乳児に下痢を生じさせるおそれがある点を押さえてください。
【(c)が誤り ―― 3歳未満には使用しない】
ヒマシ油は、3歳未満の乳幼児では使用を避けることとされています。「使用しても問題ない」というのは誤りです。
また、ヒマシ油は緩やかで弱い瀉下作用ではなく、峻下作用(激しい下し作用)を示します。小腸でリパーゼの働きによって生じる分解物が、小腸を刺激することで瀉下作用をもたらします。
ヒマシ油は、急激で強い瀉下作用(峻下作用)を示すため、激しい腹痛又は悪心・嘔吐の症状がある人、妊婦又は妊娠していると思われる女性、3歳未満の乳幼児では使用を避ける必要があります。また、防虫剤や殺鼠剤を誤って飲み込んだ場合のような脂溶性の物質による中毒には使用を避ける必要があります。脂溶性の毒物が、かえって腸で吸収されやすくなってしまうからです。
【(d)正しい ―― マルツエキス】
マルツエキスは、主成分である麦芽糖が腸内細菌によって分解(発酵)して生じるガスによって便通を促すとされています。
比較的作用が穏やかなため、主に乳幼児の便秘に用いられます。(c)のヒマシ油と正反対の位置づけです。また、水分不足に起因する便秘には効果が期待できません。なお、マルツエキスは麦芽糖を60パーセント以上含んでおり、乳幼児の発育不良時の栄養補給にも用いられます。
出典:登録販売者試験 令和8年度(群馬県 公表問題)出典元ページ
最終更新日
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