浣腸薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…

主な医薬品とその作用 第34問

浣腸薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 浣腸薬は一般に、直腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれがあるため、妊婦又は妊娠していると思われる女性では使用を避けるべきである。b 腹痛が著しい場合や便秘に伴って吐きけや嘔吐が現れた場合には、急性腹症(腸管の狭窄、閉塞、腹腔内器官の炎症等)の可能性があり、浣腸薬の配合成分の刺激によってその症状を悪化させるおそれがある。c 炭酸水素ナトリウムを主薬とする坐剤では、浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激し、排便を促すが、まれに重篤な副作用としてショックを生じることがある。d 注入剤の半量等を使用する用法がある場合、残量を再利用するためには冷蔵庫で保管する必要がある。

正答 (3)
正答は (3)。組み合わせは a 正、b 正、c 誤、d 誤 です。 【(a)正しい ―― 妊婦には避ける】 浣腸薬は直腸を刺激して排便を促しますが、その急激な動きに刺激されて流産や早産を誘発するおそれがあります。したがって、妊婦または妊娠していると思われる女性では使用を避けるべきです。 なお、浣腸薬は繰り返し使用すると直腸の感受性が低下して効果が弱くなるため、連用しないよう助言します。 【(b)正しい ―― 急性腹症を見落とさない】 腹痛が著しい場合や、便秘に伴って吐きけ・嘔吐が現れた場合は、腸管の狭窄や閉塞、腹腔内器官の炎症といった急性腹症の可能性があります。この状態で浣腸薬を使うと、配合成分の刺激によって症状を悪化させるおそれがあります。
解説の続きをみる続きを閉じる
こうした訴えがあるときは、薬を勧めるのではなく医療機関の受診を勧めるのが正しい対応です。第3章の設問であっても、判断としては受診勧奨が答えになることを忘れないでください。 【(c)が誤り ―― 仕組みが入れ替わっている】 炭酸水素ナトリウムを主薬とする坐剤は、直腸内で徐々に二酸化炭素(炭酸ガス)の微細な気泡を発生して直腸を刺激することで排便を促します。まれに重篤な副作用としてショックを生じることがある、という後半部分は正しい内容です。 一方、「浸透圧の差によって腸管壁から水分を取り込んで直腸粘膜を刺激する」のは、グリセリンやソルビトールを用いた注入剤の説明です。仕組みを入れ替えた典型的な誤りですので、次のように対にして覚えておきましょう。 グリセリン、ソルビトール(注入剤) …… 浸透圧の差で腸管壁から水分を取り込む 炭酸水素ナトリウム(坐剤) …… 直腸内で炭酸ガスを発生させて刺激する ビサコジル(坐剤) …… 大腸への刺激作用 なお、グリセリンが配合された浣腸薬は、痔出血の症状がある人では、傷口からグリセリンが血管内に入って赤血球の破壊(溶血)や腎不全を起こすおそれがあるため、使用前に相談が必要です。 【(d)が誤り ―― 残量は使い切らずに捨てる】 注入剤で半量などを使用する用法がある場合、残った分は再利用せず廃棄します。いったん肛門に挿入した容器には腸内の雑菌が入り込んでいるためで、冷蔵庫に保管すれば使えるというものではありません。 注入剤の使い方について、あわせて次の点も押さえておきましょう。 薬液は人肌程度に温めておく …… 冷たいと不快感を生じる 注入するときはゆっくりと押し込む …… 力を入れると直腸粘膜を傷つける 注入後はすぐに排便せず、しばらく我慢する …… すぐ出すと薬液だけが排出される

出典:登録販売者試験 令和5年度(愛知県 公表問題)出典元ページ

この問題と解説は当サイトの責任で掲載しています。解説は愛知県の見解ではありません。内容について、愛知県へのお問い合わせはできません。

最終更新日

この回を通しで解く この分野を年度横断で解く

「主な医薬品とその作用」のほかの問題

  1. 令和6年度 第53問ニコチン置換療法に使用される禁煙補助剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれ
  2. 令和7年度 第26問瀉下薬の配合成分に関する記述のうち、誤っているものはどれか。
  3. 令和7年度 第39問胃の薬の配合成分とその配合目的との関係の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
  4. 令和7年度 第52問ニコチン置換療法に使用される禁煙補助剤に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれ
  5. 令和6年度 第25問眠気防止薬及びその配合成分に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。
  6. 令和6年度 第38問貧血用薬(鉄製剤)及びその配合成分に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

問題文・解答の修正依頼

スポンサーリンク