第1欄の記述は、薬の体内での働きに関するものである。( )の中に入れるべき字句は第2欄のどれか。…
人体の働きと医薬品 第73問
第1欄の記述は、薬の体内での働きに関するものである。( )の中に入れるべき字句は第2欄のどれか。第1欄循環血液中に移行した有効成分は、血流によって全身の組織・器官へ運ばれて作用するが、多くの場合、標的となる細胞に存在する受容体、酵素、トランスポーターなどの( )と結合し、その機能を変化させることで薬効や副作用を現す。
- (1)脂質
- (2)ビタミン類
- (3)タンパク質
- (4)糖質
- (5)ミネラル
正答 (3)
正答は (3)。タンパク質が入ります。
第1欄で挙げられている受容体、酵素、トランスポーターは、いずれもタンパク質でできています。したがって、括弧に入るのはタンパク質です。
【なぜタンパク質なのか】
医薬品の有効成分は、体内でやみくもに働くわけではありません。標的となる細胞の表面や内部にある特定の相手と結びついて、その働きを変えることで薬効を現します。その相手が、次の3つに代表されるタンパク質です。
受容体 …… 神経伝達物質やホルモンを受け取る部分。ここに結合して働きを真似たり、邪魔したりする
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酵素 …… 体内の化学反応を進める。働きを抑える(阻害する)ことで薬効を現すものが多い
トランスポーター …… 物質を細胞の内外へ運ぶ。輸送を妨げることで作用を現す
【第3章の成分と結びつける】
この仕組みが分かっていると、個々の成分の働きが筋道立てて理解できるようになります。
抗ヒスタミン成分 …… ヒスタミンが受容体に結合するのを邪魔する
アドレナリン作動成分 …… 交感神経の受容体を刺激する
抗コリン成分 …… アセチルコリンが受容体に結合するのを邪魔する
ネオスチグミンメチル硫酸塩 …… コリンエステラーゼという酵素の働きを抑える
解熱鎮痛成分 …… プロスタグランジンを作る酵素の働きを抑える
【他の選択肢について】
脂質は細胞膜の主要な構成成分ですが、有効成分が結合して機能を変化させる標的として挙げられるものではありません。糖質はエネルギー源、ミネラルは体の働きを調節する無機質、ビタミン類は体の機能を正常に保つ微量栄養素で、いずれも標的分子の総称としては当てはまりません。
【あわせて押さえること】
医薬品の作用には、次の2つの現れ方があります。
全身作用 …… 有効成分が循環血液中に移行し、全身をめぐって作用する
局所作用 …… 特定の狭い身体部位において、その場で作用する
第1欄は「循環血液中に移行した有効成分は、血流によって全身の組織・器官へ運ばれて作用する」としていますので、全身作用についての記述です。内服薬であっても、消化管内の殺菌や粘膜保護のように局所作用を目的とするものがある点も、あわせて覚えておきましょう。
出典:登録販売者試験 令和5年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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