医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
人体の働きと医薬品 第78問
医薬品の副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 肝機能障害の主な症状に、全身の倦怠感、黄疸のほか、発熱、発疹、皮膚の掻痒感、吐きけ等があり、これらは軽度の肝機能障害の場合であっても自覚症状として現れやすい。b 一般用医薬品による副作用は、長期連用のほか、不適切な医薬品の併用や医薬品服用時のアルコール飲用等が原因で起きる場合があり、医薬品を使用する時の状況に応じて適切な指導を行うことが重要である。c 医薬品の使用が原因で血液中の白血球(好中球)が減少し、細菌やウイルスの感染に対する抵抗力が弱くなって、突然の高熱、悪寒、喉の痛み、口内炎、倦怠感等の症状を呈することがある。ステロイド性抗炎症薬や抗癌薬などが、そのような易感染性をもたらすことが知られている。d 光線過敏症の症状は、医薬品が触れた部分だけに生じ、貼付剤の場合は剥がした後でも発症することがある。
- (1)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (4)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
- (5)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
正答 (1)
正答は (1)。a と d が誤りです。
【(a)誤り ―― 軽度では自覚症状が出にくい】
ここが引っかけどころです。肝機能障害の主な症状には、全身の倦怠感、黄疸のほか、発熱、発疹、皮膚の掻痒感、吐きけ等がありますが、軽度の肝機能障害の場合は自覚症状がなく、健康診断等の血液検査(肝機能検査値の悪化)で初めて発見されることが多いとされます。
設問は「軽度であっても自覚症状として現れやすい」と書いており、逆です。
ここが押さえどころです。自覚症状がないまま進行しうるからこそ、漫然と使用を継続すると、不可逆的な病変(肝不全)を生じ、死に至ることもあるのです。肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれます。
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黄疸についても押さえてください。黄疸とは、ビリルビン(胆汁色素)が胆汁中へ排出されず血液中に滞留することにより生じる、皮膚や白眼が黄色くなる症状です。ビリルビンが尿中に排出されることにより、尿の色が濃くなることもあります。
肝機能障害には二つの型があります。
中毒性のもの 医薬品の成分、またはその代謝物の
直接的肝毒性が原因
アレルギー性のもの 免疫機序による
【(b)正しい ―― 副作用の原因と適切な指導】
一般用医薬品による副作用は、長期連用のほか、不適切な医薬品の併用や医薬品服用時のアルコール飲用等が原因で起きる場合があります。
医薬品を使用する時の状況に応じて適切な指導を行うことが重要です。設問のとおりです。
登録販売者の役割そのものを述べた記述で、内容に不自然なところがありません。この種の「心構え」を述べた選択肢は、たいてい正しい記述です。
【(c)正しい ―― 易感染性】
医薬品の使用が原因で血液中の白血球(好中球)が減少し、細菌やウイルスの感染に対する抵抗力が弱くなって、突然の高熱、悪寒、喉の痛み、口内炎、倦怠感等の症状を呈することがあります。
ステロイド性抗炎症薬や抗癌薬などが、そうした易感染性をもたらすことが知られています。設問のとおりです。
初期においては、かぜ等の症状と見分けることが難しいため、原因医薬品の使用を漫然と継続して悪化させる場合があるという点も重要です。
医薬品の使用開始後に、これらの症状が現れたときは、直ちに医師の診療を受ける必要があります。初期対応が遅れると致命的な転帰をたどるおそれがあります。
【(d)誤り ―― 光線過敏症は全身に広がりうる】
ここも引っかけどころです。光線過敏症の症状は、医薬品が触れた部分だけでなく、全身へ広がって重篤化する場合があります。「触れた部分だけに生じ」という記述は誤りです。
後半の「貼付剤の場合は剥がした後でも発症することがある」は正しい記述です。前半だけが差し替えられている作りです。
そのため、光線過敏症が現れた場合は、原因と考えられる医薬品の使用を中止して、皮膚に医薬品が残らないよう十分に患部を洗浄し、遮光して(白い生地や薄手の服は紫外線を透過するおそれがあるので不可)、速やかに医師の診療を受ける必要があります。
外皮用薬ではケトプロフェンが代表的な原因成分です。
【皮膚の副作用を対比して押さえる】
接触皮膚炎 医薬品が触れた部分にのみ生じ、
正常な皮膚との境界がはっきりしている。
原因医薬品の使用中止で通常1週間程度で治まる
光線過敏症 触れた部分だけでなく、全身へ広がって
重篤化することがある。貼付剤を剥がした後でも発症することがある
薬疹 アレルギー反応の一種。医薬品の使用後
1〜2週間で起きることが多いが、長期使用後に現れることもある
接触皮膚炎は境界がはっきり、光線過敏症は全身に広がる、この対比が試験の芯です。
出典:登録販売者試験 令和7年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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最終更新日
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