スモン訴訟及びC型肝炎訴訟に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
医薬品に共通する特性と基本的な知識 第19問
スモン訴訟及びC型肝炎訴訟に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a スモン訴訟は、整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症に罹患したことに対する損害賠償訴訟である。b スモン訴訟などを契機として、医薬品の訴訟に係る迅速な救済を図るため、医薬品訴訟迅速救済制度が創設された。c C型肝炎訴訟は、出産や手術での大量出血などの際に特定のフィブリノゲン製剤や血液凝固第Ⅸ因子製剤の投与を受けたことにより、C型肝炎ウイルスに感染したことに対する損害賠償訴訟である。d C型肝炎訴訟などを契機として取りまとめられた「薬害再発防止のための医薬品行政等の見直しについて(最終提言)」を受け、医薬品等行政評価・監視委員会が設置された。
- (1)a: 正 b: 正 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
- (3)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (4)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
- (5)a: 正 b: 正 c: 正 d: 正
正答 (3)
正答は (3)。組み合わせは a 正、b 誤、c 正、d 正 です。
【(a)正しい ―― キノホルムとスモン】
スモン訴訟は、整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症(スモン)に罹患したことに対する損害賠償訴訟です。記述のとおりです。
スモンの症状は、次の順に進みます。
初期 …… 腹部の膨満感から、激しい腹痛を伴う下痢
次いで …… 下半身の痺れ、脱力、歩行困難
重症例 …… 視覚障害から失明に至ることもある
キノホルムはもともと外用の殺菌消毒薬として用いられていましたが、のちに整腸剤として内服にも使われるようになりました。日本では1970年9月に販売が停止されています。
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【(b)が誤り ―― 制度の名前が違う】
スモン訴訟などを契機として創設されたのは、医薬品副作用被害救済制度です。「医薬品訴訟迅速救済制度」という制度はありません。
正しくは、サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機として、1979年に医薬品副作用被害救済制度が創設されました。
架空の制度名を混ぜる出題ですので、聞いたことのない制度名が出てきたら疑うという姿勢で臨んでください。第5章で学ぶ制度の名前を正確に覚えておくことが、そのまま対策になります。
なお、スモン患者に対しては、施術費及び医療費の自己負担分の公費負担、重症患者に対する介護事業、治療研究施設の整備、治療法の開発調査研究の推進、社会復帰の促進といった各種施策が講じられてきました。スモン患者に対する恒久対策として行われているものです。
【(c)正しい ―― C型肝炎訴訟の原因製剤】
C型肝炎訴訟は、出産や手術での大量出血などの際に、特定のフィブリノゲン製剤や血液凝固第Ⅸ因子製剤の投与を受けたことにより、C型肝炎ウイルスに感染したことに対する損害賠償訴訟です。記述のとおりです。
製剤名を取り違えないよう、次のように整理しておきましょう。
フィブリノゲン製剤、血液凝固第Ⅸ因子製剤 …… C型肝炎の原因
血液凝固因子製剤(原料血漿由来) …… ヒト免疫不全ウイルス感染の原因
インターフェロン製剤 …… ウイルス性肝炎の治療に用いる薬。感染の原因ではない
なお、C型肝炎訴訟については、国と製薬企業を被告として複数の地裁で提訴され、2008年1月に特別措置法が制定・施行されて、和解を進める仕組みが整えられました。
【(d)正しい ―― 医薬品等行政評価・監視委員会】
C型肝炎訴訟などを契機として取りまとめられた「薬害再発防止のための医薬品行政等の見直しについて(最終提言)」を受け、医薬品等行政評価・監視委員会が設置されました。記述のとおりです。
この委員会は、医薬品等の安全性の確保や、これを使用することによる保健衛生上の危害の発生・拡大への対応に関する施策の実施状況の評価及び監視を行う第三者組織です。
薬害を繰り返さないために、行政そのものを外から監視する仕組みが作られた、という位置づけで理解してください。
出典:登録販売者試験 令和6年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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