呼吸器系及び循環器系に現れる副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。…
人体の働きと医薬品 第79問
呼吸器系及び循環器系に現れる副作用に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 間質性肺炎は、症状が一過性に現れ、自然と回復することもあるが、悪化すると肺線維症(肺が線維化を起こして硬くなる状態)に移行することがある。b 息切れ、疲れやすい、足のむくみ、急な体重の増加、咳とピンク色の痰などを認めた場合は、うっ血性心不全の可能性を疑い、早期に医師の診療を受ける必要がある。c アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症成分を含む内服薬の使用後、短時間(1時間以内)のうちに鼻水・鼻づまりが現れ、続いて咳、喘鳴及び呼吸困難を生じ、時間とともに悪化することがあるが、坐薬や外用薬の使用では、これらの症状が誘発されることはない。d 副作用として現れる不整脈は、代謝機能の低下によって発症リスクが高まることがあるので、腎機能や肝機能の低下、併用薬との相互作用等に留意するべきである。
- (1)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 誤
- (2)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 正
- (3)a: 誤 b: 正 c: 誤 d: 正
- (4)a: 正 b: 誤 c: 正 d: 誤
- (5)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 正
正答 (5)
正答は (5)。組み合わせは a 正、b 正、c 誤、d 正 です。
【(a)正しい ―― 間質性肺炎の経過】
間質性肺炎は、症状が一過性に現れ、自然と回復することもありますが、悪化すると肺線維症(肺が線維化を起こして硬くなる状態)に移行することがあります。記述のとおりです。
間質性肺炎について、押さえるべき点をまとめておきます。
間質 …… 肺胞と毛細血管を取り囲んで支持している組織
症状 …… 息切れ・息苦しさ等の呼吸困難、空咳(痰の出ない咳)、発熱
発症時期 …… 一般に、医薬品の使用開始から1〜2週間程度
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見分けにくさ …… かぜや気管支炎の症状と区別が難しい
悪化すると …… 肺線維症に移行することがある
息切れは、必ずしも発熱を伴わないこともあり、また安静時にも生じます。「階段を上ったときだけ苦しい」のではなく、じっとしていても苦しい、という訴えは重要な手がかりです。
小柴胡湯による間質性肺炎については、インターフェロン製剤で治療を受けている人では副作用が現れるおそれが高まるため、使用を避ける必要があるとされています(添付文書では「相談すること」に記載されます)。
【(b)正しい ―― うっ血性心不全の兆候】
息切れ、疲れやすい、足のむくみ、急な体重の増加、咳とピンク色の痰などを認めた場合は、うっ血性心不全の可能性を疑い、早期に医師の診療を受ける必要があります。記述のとおりです。
心不全とは、心臓のポンプ機能が低下し、血液を全身に送り出せなくなることをいいます。うっ血性心不全では、肺に血液が貯留して、種々の症状を示す状態になります。
ピンク色の痰は、肺に血液がたまっていることを示す特徴的な所見です。急な体重の増加も、体内に水分がたまっていることの表れです。
なお、医薬品の使用により、症状が悪化することがあるため、心臓に基礎疾患がある人では、一般用医薬品の使用に注意が必要とされています。
【(c)が誤り ―― 坐薬や外用薬でも起こる】
アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症成分を含む内服薬の使用後、短時間(1時間以内)のうちに鼻水・鼻づまりが現れ、続いて咳、喘鳴及び呼吸困難を生じ、時間とともに悪化することがあります。ここまでは正しい内容です。
誤っているのは末尾で、坐薬や外用薬でも、これらの症状が誘発されることがあります。「誘発されることはない」は誤りです。
これをアスピリン喘息といいます。外用鎮痛消炎薬(インドメタシン、フェルビナク、ケトプロフェン、ピロキシカム等)であっても、喘息を起こしたことがある人は使用してはいけないとされているのは、このためです。
「外用だから全身の副作用は起こらない」という思い込みを正す論点です。第2章でも第5章でも繰り返し問われます。
なお、内服薬のほか、坐薬、外用薬でも誘発されるという点、合併症として、鼻茸(鼻ポリープ)や慢性副鼻腔炎を伴う人に発症しやすいという点もあわせて覚えておきましょう。
【(d)正しい ―― 不整脈と代謝機能】
副作用として現れる不整脈は、代謝機能の低下によって発症リスクが高まることがあるので、腎機能や肝機能の低下、併用薬との相互作用等に留意するべきです。記述のとおりです。
代謝や排泄が遅れれば、有効成分が体内に長くとどまり、血中濃度が高くなります。その結果、不整脈のような副作用が現れやすくなる、という筋道です。
不整脈の症状としては、めまい、立ちくらみ、全身のだるさ(疲労感)、動悸、息切れ、胸部の不快感、脈の欠落等が現れます。
なお、心臓や血管に作用する医薬品では、高血圧や心臓病等、循環器系疾患の診断を受けている人では、使用する前に医師や薬剤師に相談するよう助言してください。
出典:登録販売者試験 令和6年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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最終更新日
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