妊婦又は妊娠していると思われる女性及び母乳を与える女性(授乳婦)の医薬品の使用等に関する記述の正誤について、正しい組み合…
医薬品に共通する特性と基本的な知識 第13問
妊婦又は妊娠していると思われる女性及び母乳を与える女性(授乳婦)の医薬品の使用等に関する記述の正誤について、正しい組み合わせはどれか。a 妊娠の有無やその可能性については、購入者等にとって他人に知られたくない場合もあることから、一般用医薬品の販売等において専門家が情報提供や相談対応を行う際には、十分に配慮することが必要である。b 母体が医薬品を使用した場合に、血液-胎盤関門によって、どの程度医薬品の成分の胎児への移行が防御されるかは、未解明のことも多い。c 便秘薬のように、配合成分やその用量によっては流産や早産を誘発するおそれがあるものがある。d 授乳期間中は、すべての医薬品の使用を控える必要がある。
- (1)a: 誤 b: 誤 c: 正 d: 正
- (2)a: 正 b: 誤 c: 誤 d: 正
- (3)a: 正 b: 正 c: 誤 d: 誤
- (4)a: 正 b: 正 c: 正 d: 誤
- (5)a: 誤 b: 正 c: 正 d: 正
正答 (4)
正答は (4)。組み合わせは a 正、b 正、c 正、d 誤 です。
【(a)正しい ―― プライバシーへの配慮】
妊娠の有無やその可能性については、購入者等にとって他人に知られたくない場合もあることから、一般用医薬品の販売等において専門家が情報提供や相談対応を行う際には、十分に配慮することが必要です。記述のとおりです。
店頭で大きな声で確認する、周囲に人がいる場で尋ねる、といった対応は避けるべきだ、という趣旨です。相談スペースを使う、声の大きさに気をつける、といった配慮が求められます。
薬の知識だけでなく、購入者の立場に立った接し方も問われる論点です。
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【(b)正しい ―― 血液-胎盤関門】
母体が医薬品を使用した場合に、血液-胎盤関門によって、どの程度医薬品の成分の胎児への移行が防御されるかは、未解明のことも多いとされています。記述のとおりです。
胎児は、母体との間に存在する胎盤を通じて栄養分を受け取っています。その胎盤には、胎児の血液と母体の血液が混じらない仕組み(血液-胎盤関門)があります。
ただし、この関門がどの程度成分を防いでいるのかは、よく分かっていません。サリドマイドのように、血液-胎盤関門を通過して胎児に移行することが明らかになっている成分もあります。
血液-脳関門(血液と脳を隔てる仕組み。小児では未発達)と名前が似ていますので、混同しないようにしてください。
【(c)正しい ―― 便秘薬と流産・早産】
便秘薬のように、配合成分やその用量によっては流産や早産を誘発するおそれがあるものがあります。記述のとおりです。
腸への刺激が子宮の収縮を引き起こすためです。次の成分が該当します。
ヒマシ油類 …… 妊婦又は妊娠していると思われる女性は使用しない
センノシド、センナ、ダイオウ …… 大腸を刺激する。授乳婦では乳児に下痢を生じるおそれもある
妊婦から便秘の相談を受けたときに、安易に刺激性の瀉下薬を勧めないこと。これは実務でも大切な判断です。
なお、ビタミンA含有製剤についても、妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えて摂取すると、胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされています。
【(d)が誤り ―― すべてを控える必要はない】
授乳期間中に、すべての医薬品の使用を控える必要はありません。「控える必要がある」という全面的な制限は誤りです。
医薬品の成分の一部が乳汁中に移行することが知られていても、通常の使用の範囲では具体的な悪影響が判明していないものもあります。
一方で、乳児に明らかな影響が出るおそれがある成分については、添付文書で「本剤を服用しないか、本剤を服用する場合は授乳を避けること」とされています。代表例は次のとおりです。
ジフェンヒドラミン塩酸塩 …… 乳児に昏睡を起こすおそれ
アミノフィリン水和物、テオフィリン …… 乳児に神経過敏を起こすことがある
センノシド、ダイオウ、ヒマシ油類 …… 乳児に下痢を起こすおそれ
ロートエキス …… 乳児の頻脈、母乳が出にくくなることがある
コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩 …… 乳児にモルヒネ中毒が生じたとの報告
つまり、成分ごとに判断するのであって、一律に禁じられているわけではない、ということです。
出典:登録販売者試験 令和7年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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最終更新日
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