循環器系に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。…
人体の働きと医薬品 第64問
循環器系に関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。a 循環器系は、体液を体内に循環させ、酸素、栄養分等を全身の組織へ送り、老廃物を排泄器官へ運ぶための器官系である。b 心臓の内部は、上部左右の心房、下部左右の心室の4つの空洞に分かれている。心房で血液を集めて心室に送り、心室から血液を拍出する。このような心臓の動きを拍動という。c 消化管壁を通っている毛細血管の大部分は、門脈と呼ばれる血管に集まって心臓に入る。d 脾臓は、握りこぶし大のスポンジ状臓器で、胃の前方の右下腹部に位置する。主な働きは、脾臓内を流れる血液から古くなった白血球を濾し取って処理することである。
- (1)(a、b)
- (2)(b、c)
- (3)(c、d)
- (4)(a、d)
正答 (1)
正答は (1)。(a、b)の組み合わせです。
【(a)正しい ―― 循環器系の定義】
循環器系は、体液(血液やリンパ液)を体内に循環させ、酸素、栄養分等を全身の組織へ送り、老廃物を排泄器官へ運ぶための器官系です。
心臓、血管系、血液、脾臓、リンパ系からなります。血管系が閉じた管(閉鎖循環系)であるのに対して、リンパ系は末端が開いている開放循環系である、という対比も押さえておいてください。
【(b)正しい ―― 心臓の四つの部屋】
心臓の内部は、上部左右の心房、下部左右の心室の四つの空洞に分かれています。心房で血液を集めて心室に送り、心室から血液を拍出します。この心臓の動きを拍動といいます。
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血液の流れも一緒に押さえてください。
右心房 ← 全身から戻った血液(静脈血)
右心室 → 肺へ送り出す(肺循環)
左心房 ← 肺で酸素を受け取った血液(動脈血)
左心室 → 全身へ送り出す(体循環)
心房と心室の間、心室と動脈の間には弁があり、拍動と協調して交互に開閉することで、血液の逆流を防いでいます。
【(c)誤り ―― 門脈は肝臓に入る】
ここが引っかけどころです。消化管壁を通っている毛細血管の大部分は、門脈と呼ばれる血管に集まって肝臓に入ります。心臓ではありません。
この仕組みには意味があります。消化管で吸収された栄養分や、飲み込んだ医薬品の成分は、まず肝臓を通って代謝を受けてから全身に回ります。これが肝初回通過効果です。もし門脈がそのまま心臓につながっていたら、有害な物質もそのまま全身に届いてしまいます。肝臓が関所の役割を果たしている、と考えてください。
【(d)誤り ―― 脾臓は左上腹部、濾し取るのは赤血球】
ここも引っかけどころです。誤りが二か所あります。
位置 脾臓は胃の後方の左上腹部に位置します。
「胃の前方の右下腹部」ではありません。
働き 脾臓の主な働きは、脾臓内を流れる血液から古くなった
赤血球を濾し取って処理することです。白血球ではありません。
「握りこぶし大のスポンジ状臓器」という部分は正しい記述です。正しい説明の中に二つの語が差し替えられているという作りなので、位置と働きの両方を確かめてください。
脾臓についてもう少し補っておきます。脾臓にはリンパ球が増殖・密集する組織(リンパ組織)があり、血流中の細菌やウイルス等に対する免疫応答に関与します。
古くなった赤血球は、脾臓内の網目構造に絡め取られ、脾臓の中のマクロファージによって壊されます。赤血球の寿命は約120日です。
【あわせて押さえること ―― 血管系】
動脈 弾力性があり、圧力がかかっても耐えられる。
多くは体の深部を通るが、頸部、手首、肘の内側など
体表面近くを通るところもあり、心拍に合わせて脈がふれる
静脈 皮膚表面近くを通る部分が多く、弁が備わっていて
血液の逆流を防いでいる
毛細血管 動脈と静脈の間をつなぐ細い血管。薄い血管壁を通して、
血液中から酸素と栄養分が組織へ運び込まれ、二酸化炭素や老廃物が血液中に取り込まれる
出典:登録販売者試験 令和7年度(愛知県 公表問題)出典元ページ
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最終更新日
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